関根高司さん
Q.玉川の通信に入学された目的・理由を教えて下さい。

私は人生の目的として、隣人のためになりたい、あるいは隣人を助けたいとずっと思ってきました。縁があって秦野市にある歴史博物館に10年ほど前にお世話になることが決まり、人生の目的を実現するために、これまで市民サービスを心掛けて、来館者にできるだけの接遇をしてきました。しかし、より専門的、学術的な立場から説明したり、案内したりするべきと思うようになり、学芸員の資格を取りたいと考えました。学芸員の資格があれば、一緒に仕事をしているほかの学芸員・職員の方々のお手伝いも充実すると考えたのです。
私の勤める博物館にも時々、年齢や経歴は様々ですが学芸員資格を目指して、取材や勉強に来られる方がおられます。その方々から刺激を受けたのも動機のひとつです。
玉川学園の通信教育課程を選択したのは、地理的に自宅に近いというのもありましたが、一番の理由は案内書を見て、学修のシステムが素晴らしく完成されていると感じたからです。(例えば、うまく学修の順番を組み立てると、科目試験日や時限が重ならず、スクーリングも順番に受けられるのです)限られた時間の中で、単位取得をスムーズに進めることが出来るのは、玉川学園の通信教育課程を選択するうえでキーポイントだったかもしれません。
もうひとつ、大学の授業にしては、コスト的にも親切だなと思えました。現役を退いた私の世代としては学修のためのコストも重要なファクターでした。
Q.玉川の通信で学修をして良かった点を記載して下さい。
大学生としてのレポートの書き方は、サラリーマン時代に書いていたものとは構成も、内容も異なるもので戸惑いました。しかし、親切で指導熱心な先生方の教えにより、徐々に改善できて、なんとか形を整えることができるようになりつつあります。
学修を進めるうえで、これまで大きな問題にぶつかることはありませんでした。それは自宅で学修していても、ネットを通じてあらゆる質問に適切に対応してくれる事務方がいることです。こちらがなにか間違ったことを質問しても適切かつ親切に回答をくださいます。おかげで誤った選択をせずに済み、回り道をせずに学修を進めることができています。ひとりで悩まず、相談できる仕組みがあるのはとても心強いものです。
年間数回あるスクーリングは、特に楽しく学ぶことができています。時間・空間的には、スクーリングに参加することが大変な方もいるようですが、それだけの手間、時間をかけるだけの価値があると感じます。スクーリングでは、世代が異なる若い方々と、同級生として、コミュニケーションをとることもあり、普段経験することのできないジェネレーションを超えた会話を楽しんでいます。同級生は学修コースこそ違っても、志を持って目的に向かい努力しているという点では同志ですから、年齢の高い私でもお互い切磋琢磨するチャンスを得ることのできる貴重な場であると言えます。
Q.玉川の通信で学んでいる現役学生(また学ぼうと思っている人)に対して、学修のモチベーションを維持するためのアドバイスをお願いします。
モチベーションの維持は、自宅学修で最もコントロールが難しいことは私も感じています。仕事で疲れていても、テキストの熟読、レポート作成は進めなくてはなりません。そのとき、私は学修の進め方を強制されるものではなく、ゲームを進めることとしてとらえることにしたのです。例えば、テキストの必要部分を読破したらレベル1をクリア、そのレポートが書けたらレベル2クリア---というように進めます。単位がとれたらそのフェーズは全クリアとなります。課題への取り組みを強制によるものととらえれば、自分の心に言い訳をしながら先延ばししてしまいがちとなります。好きなゲームであれば先に進むことが楽しくなるのではないでしょうか。確かに学修をすすめる過程は苦しいときもありますが、クリアしたときの感覚は、達成感抜群です。
もうひとつ、テキスト学修(履修)で躓くことがあっても、めげないことです。レポートで”D”(再提出評価)をもらっても、「ああ、だめだ」とは思わず、「こんな視点もあったんだ」とポジティブに受け止めることにしています。先生方は我々学生が理解を深め、学ぶ道を示してくださるのです。そう受けとめれば、もし”D”をもらっても再挑戦する意欲を引き出すことができます。学修は一度きりで終わってしまうものではなく、何度でもやり直すことができます。時間はかかっても、必ず目標のポイントに到達するという意志は必要だと思います。やり直し可能と考えると気持ちが楽になります。モチベーションを維持するためには、ネガティブ思考や切迫感を持たずにマイペースで進めることだと思います。キーワードは「常に気持ちにゆとりを持たせる」ということなのではないでしょうか。
Q.玉川の通信での学修達成後、玉川での学びをどのように活用しているかを教えて下さい。

入学の目的でも触れましたが、博物館で働き、来館者とコミュニケーションをとるときに、より学術的裏付けや、専門的知識をベースにお話しできるようになることは、来館者側から見ても好ましい進歩であると思っています。博物館での勤務はもちろん学芸員の資格がなくてもできることは、たくさんありますし、ある程度のお役には立てていると思います。私は更に一歩先に進むための「学び」を選択しました。職場の仕事内容についても、運転免許証ではありませんが限定解除をめざしたいのです。職場で作成している公にする文書においても学芸員の記述とそうでないものは重みが違います。更にほかの仕事の内容でも手伝える項目が増えると思っています。私は職場で何でも請け負える便利屋になることを究極の目標にしているのです。
◆最後に…関根さんがこれからの抱負を語ってくれました!
私は3年生編入で1年目が終わろうとしています。(本文12月記述)幸い私は順調に単位取得が進み今年度分終了まであと数単位までくることができました。学修の進め方はこれまで、ある程度成功していると感じているので、このペースで4年生の学修も進めるつもりです。
4年生の学修で最も楽しみにしているのが、夏期スクーリングの「博物館実習」です。先輩方の記事やシラバスを拝見すると、博物館実習では、普段経験することのできないいろいろな学修項目があるようで、早く経験してみたいと思っています。学内の博物館で学ぶことができるのは、学修システムがこなれているはずなので、効率的な学びが可能と期待しています。