「修士論文発表会」が終了しました

2020.01.30

(発表会の様子)

2020年1月27日(月)に「令和元年度 修士論文発表会」を終えました。令和という新しい時代のはじまりにふさわしい、新規性のある、実りのある研究発表になりました。以下、本年度修了予定の院生2名の発表会や院生生活の感想をまとめました。

「思考を整理すること」

(付箋を並べて頭を整理)

私は、保育所での参与観察をもとに異年齢保育における関係性について研究をしました。保育所での子どもたちのエピソードを丁寧に記述することで、学びや発見に溢れた子どもの世界を見出すことができました。
修士論文における丁寧な記述のために、私は一つひとつのエピソードを付箋に書き抜き、模造紙に貼ることで思考の整理を行いました。付箋に書かれたエピソードの数は全部で200件を超え、修士論文提出時には院生室の壁やガラス窓は模造紙だらけになっていました。その模造紙に囲まれながら試行錯誤する日々は、大学生までとは少し違う「学び」の時間として、とても充実したものとなりました。
修士論文を通して、説得的に記述するためには、事実と考察を整理し、論理的な構造で示すことが重要だと学びました。この院生室で過ごした2年間での日々を大切にしながら、これからも学び続ける存在として生きていきたいと思います。

A.H.

「院生室での学び」

(院生室で本に囲まれて)

修士論文の発表会を終えて、今はホッとしています。口述試問などでご指導いただいた内容を深められたことが、この安心感に繋がったのだと思います。
私は、本学の創立者小原國芳における教育の思想を明らかにする研究を行いました。その文献は、今から約90年前の大正時代に出版されたものでした。どの資料も貴重なものであるため、取り扱いには十分に気を配る必要がありました。
そうしたなか、研究の多くの時間は院生室で行いました。どこよりも研究が捗ったのは院生室で、ともに論文を執筆する仲間と切磋琢磨することができました。自分の書斎のような気持ちで、机上に本を並べて読みかけの資料を開いたまま、帰宅することも多くありました。論文提出が迫る年末年始には、お互いに論文を読んでコメントしあったり、提出のための体裁を直前まで粘って整えたりもしました。
修士論文では、学部生時代の卒業論文を遥かに超える深い思索ができ、自らの興味関心をさらに深めたいと思うようになりました。ここでの学びを糧に、修了後も研鑽していきたいと考えています。

Y.R.