日本発達心理学会第35回大会 ポスター発表に参加して

2024.04.05

令和6年3月6日(水)~8日(金)にかけて大阪国際交流センターで行われた日本発達心理学会第35回大会において、高平先生とともに、ポスター発表を行いました。発表は、学会初日の6日ではありましたが、夕方の時間帯でしたので多くの先生方・専門職の方々や院生に興味を持ってきていただき、貴重なコメントや共感・励ましのお言葉をいただきました。今から修論2年目の大詰めを迎えるにあたり、大変良い研究経験となりました。

ポスター発表のタイトルは、「発達障がいが疑われる子どもの保護者支援の課題と現状〜就学前施設の園長調査の結果〜」というもので、園長を対象に保護者支援について記述してもらった内容を分析したものです。

ポスター発表にきてくださった方の中に保健士がおられ、『いつも子どもを見ている就学前施設で保護者に子どもの発達について伝えても受け入れられないのだから1歳半や3歳児健診で伝えるのは難しい。「初めまして」の親子と短時間向き合っただけで障がいの疑いは伝えられない。園からの事前情報を得ていたとしても同じである。その為、発達の遅れの疑いを感じた時には「半年後に連絡します。様子を見ましょう」と言うような言葉でないと受容困難な現実がある。』というような困難を話してくださいました。

今回の発表を通して、発達障がいに関する研究に関心がある人が多く、特に専門機関に所属している方々が研究内容を聞きに来てくださったのが大変力づけられました。既に発達障がいと診断されている子どもが通う放課後デーや児童発達センター所属の方々は、親が子どもの特性を受容していく過程に興味を持っていると感じました。また横浜市が障害児教育に積極的であることを知り、現状を聞きに来る人やインクルーシブについて考えを求められる場面もありました。今回の研究発表を通して、あいまいで拡散しがちな自分の研究目的について、どのような研究が必要とされ、社会にとって意義のある研究かを考える良い機会となりました。

教育学研究科 乳幼児教育研究コースI.T