『子どもと保育実践研究会』に参加しました
2024.08.20
2024年8月11日、神奈川県横浜市で『子どもと保育実践研究会』の夏季全国大会が開催されました。会場となった横浜開港記念会館は大正時代に建設された建物であり、国の重要文化財にもなっています。ステンドグラスや講堂、ドアや階段など建物内は装飾が美しく歴史を感じました。今回私は学生スタッフとして参加し、会場準備や参加者の案内などを手伝いながら実践提案や鼎談を聞きました。
会場準備中や昼食時は他の学生スタッフや研究会の先生方と話をする機会もあり、夜間コースの授業を受講している私にとって、授業外で先生や学生と直接会って研究の進捗の話や研究の参考になる書籍の助言などを聞くことができたことはとても有意義でした。また、教育学研究科の修了生とも話す機会がありました。修了後の進路や大学院時代を振り返っての話を聞き、様々な人と話すことができた貴重な機会だったと思います。
以下、内容と感想です。
実践提案①「保育を変えていくとき・保育が変わっていくとき」では、他園に勤めた経験を活かして、子どもや先生の個性を生かした保育への変革に取り組んだ実践を聞くことができました。保育全体を見直すことは園内の環境や研修の変革にもつながっていました。子どもの遊び、姿や声にも焦点をあてた週日案に変えるため、他の保育者の意見を聞きながら何度も作り直していました。最初からすべて担任の保育者に任せるのでも、トップダウンでもなく、これまでの伝統と幼稚園を支えてきた保育者を大切にしつつ、一緒に新しい保育を作り上げていこうとする姿が印象的でした。
実践提案②「実践を通しての保育の場の『対話』を考える」では、今年3月に教育学研究科を修了された榊原さんが登壇されていました。榊原さんが修士論文作成時に検討させていた同僚保育者の方自身による保育についての語りも聞くことができました。なかでも、子ども同士の対話そして保育者同士の関係性が印象に残りました。2歳児クラスの子どもたちが興味をもったメダカの飼育から広がった生き物への興味は、ダンゴムシの飼育につながり、子どもたちは様々なことを考え経験していたことが伝わりました。2歳児クラスの子ども達の素敵な感性と子どものつぶやきを拾う保育者の姿勢が素晴らしかったです。
そして鼎談では、二つの実践提案で共通していた「対話」「サークルタイム」という言葉について考えさせられました。鼎談のなかで聞いた視点から、改めて実践提案についても考えることにもつながりました。同じ「対話」でも子ども達の経験や保育の変革をしている途中など園の状況によって違った価値があると感じました。学生同士でも意見や考えを話し合い、研究においては様々な視点から考えるためにも多くの人の意見を交換することが大切だと今回の研究会で学びました。
教育学研究科 乳幼児教育研究コース 1年I・Y