修士論文中間発表会に参加して

2025.11.05

10月10日に行われた修士論文構想発表会に参加しました。修士2年生の皆さんがこれまでの研究の成果や今後の展望を発表しており、同じ研究科に在籍する修士1年生として多くの刺激を受けました。

特に印象に残ったのは、社会人院生の方々の発表でした。教育現場や行政の現場で感じた課題や疑問を出発点として、研究という形でそれを掘り下げていたのがとても印象的でした。日常の実践に根ざした問いを、理論的な枠組みの中で整理し、学術的に明らかにしていく姿勢に強い関心を抱きました。自分の経験や問題意識を学問として昇華させることができるのは、大学院で学ぶ醍醐味のひとつだと感じました。

また、日々の仕事をこなしながら、これほどまでに調査や分析を進めていることにも驚きを覚えました。時間的な制約がある中で研究を継続している姿に、学問に向き合う強い意志を感じました。研究テーマの背景には、それぞれの現場での葛藤や気づきがあり、学びと実践を結びつける真摯な姿勢に深く共感しました。私自身も、今後の学びの中で、日常の疑問や関心をどのように研究へと発展させていくかを意識していきたいと思います。

一方で、「来年度は自分の番だ」という思いも強まりました。今回の発表は、研究の中間報告であると同時に、自身のテーマを社会に問う第一歩です。今回参加する中で、自分の研究テーマをどのように深めていくか、また理論と現実の間をどのように往還していくかを今から意識しておく必要を感じました。先輩方の発表を通して、自分の考えを整理し、わかりやすく伝えるための準備を積み重ねていこうと身が引き締まる思いでした。

最後に、発表者の皆さんが互いに意見を交わし合い、先生方から建設的な助言を受けている様子を見て、この研究科における学びの環境の豊かさを感じました。研究は一人で完結するものではなく、他者との対話を通して磨かれていくものだということを、改めて実感する機会となりました。

修士2年生の皆さんには、これまで積み重ねてきた成果を信じて、最後まで頑張ってほしいと思います。そして私自身も、まずは来年度5月に予定されている構想発表会で胸を張って発表できるよう、日々の学びを大切にしていきたいと思います。

教育学研究科 教育学研究コース 1年 S.I.