ポスター発表での気づきと学び ―こども環境学会2026年大会に参加して―
2026.06.29

6月6日・7日、鶴見大学にて開催されたこども環境学会2026年大会に、M2の4名でポスター発表者として参加しました。私自身は「医療的ケア児の保育における保育士・看護師・保護者の協働」をテーマに、ポスターセッションで発表を行いました。学会でのポスター発表は初めての経験であり、準備段階から発表当日まで、緊張と不安に少しの高揚感を感じて迎えました。
ポスター作成の過程を振り返ると、当日までの数ヶ月間は、自身の研究内容を整理する絶好の機会となりました。視覚的に研究の流れを伝えるためには、自分自身が研究を深く理解していなければなりません。毎週、大豆生田先生・岩田先生から丁寧なフィードバックをいただきながら、図解のレイアウトや文章構成を何度も練り直しました。「三者間での協働構造」を二枚のA1ポスターに落とし込む作業は、研究をどのように行っていくかの見通しを高めてくれました。M2の仲間同士でも互いのポスターを読み合い、分かりにくい箇所やレイアウトを指摘し合うことで、発表準備がチームとしての学び合いの場になっていたとも感じます。
発表当日は、保育・福祉の実践者、建築・音環境を専門とする研究者など、多彩なバックグラウンドをもつ来訪者と対話する機会に恵まれました。「医療的ケア児とはどのような子どもですか?」という素朴な問いから始まり、多職種連携や保護者支援のあり方をめぐる深い議論に発展することもありました。自分の研究領域を「外側から」見つめ直す問いをいただくことで、視野が広がったと実感しています。 また、同じM2のY.K.さんが、今大会において優秀ポスター賞を受賞されました。共に準備を重ね、互いのポスターを読み合ってきた仲間の受賞は、大きな喜びと励みになりました。

大会期間中には、汐見稔幸先生・大豆生田啓友先生・渡邊英則先生によるメインシンポジウム「地域発!『こどもまんなか』から持続可能な社会づくりの可能性を探る」も開催されました。「ぐうたら村」に象徴される自然共生の暮らしや、詳細な計画より偶然に対応する力(非認知能力)を育む重要性、横浜市の幼保小連携による遊びを基軸とした小1教育の実践など、示唆に富む報告が続きました。教育の本質は「まちづくり」であり、世代を超えた「縁づくり」を取り戻すことが問われているというメッセージは、保育現場に立つ自分にも深く響くものでした。
大豆生田先生・岩田先生には、発表原稿の細部にいたるまで丁寧にご指導いただきました。「医療的ケア児のことを知らない聴衆にどう伝えるか」という視点を教えていただいたことで、発表の組み立て方そのものが変わりました。今回の学会参加を通じて、研究者として、他者に伝えることの難しさと面白さを改めて実感しています。仲間と共に準備し、互いに刺激し合えたこの経験を糧に、修士論文の完成へ向けてさらに研究を深めていきたいと思います。
教育学研究科 乳幼児教育研究コース2年Y.I.




