修士論文中間発表会
2024.10.15
2024年10月11日(金)に、修士論文中間発表会が行われました。
中間発表会は「教師教育学研究」「IB(国際バカロレア)研究」「乳幼児教育研究」の3つのコース合同で実施されました。
5月の修士論文構想発表会では、研究テーマの設定に至るまでの問題意識や先行研究の整理、そして今後のスケジュールが主な発表内容でした。構想発表会の学生NEWSの文責者の言葉を借りるならば、これからどう取り組んでいくかという「研究者としての覚悟」が問われる場であったのかもしれません。(修士論文構想発表会|教育学研究科|玉川大学 大学院 (tamagawa.jp))
そうした5月の構想発表会と比べて、今回の先輩方の発表は、研究の目的、分析の手続きとその方法を選択した理由など、よりいっそう学術的な内容が洗練されたように感じました。そう感じたのは、発表時の語りの力強さもですが、明るい表情で、そして、楽しそうに自分の研究について話す、先輩方の自信がにじみ出ていたからかもしれません。例えるなら、自分の好きな遊びや覚えたことを話す子どものようでした。
さて、そのような先輩方に呼応するように、先生方のアドバイスや指導も5月に比べ、より一層「学術的」になっている印象も受けました。
このNEWSを読んでいる方は、ある程度、大学院に関心を持っているか、関係がある方だと推測しますが、『大学院における、教授陣からの学術的な指導』と聞き、どのようなイメージを持っているでしょうか?
この発表会の内容は、私の大学院のイメージとは少し異なる点がありました。
先生方の先輩に対する、研究者としてリスペクトを感じる場面があったことがその理由です。
「題名と分析の内容や考察にそごがあるのではないか」
「インタビュー対象者の属性(性別や職歴などの情報)の表記内容は適切か」
「分析方法の選択は適切か」
「○○の場合、AとBの実証の比較が一般的だが、そうでない選択をしたのはなぜか」
「構想発表から変更したテーマや分析の視点に至ったのはなぜか」
発表に対する先生方からの質問は的確です。先輩方も、「痛いところを突かれた」あるいは「考えが及んでいなかった」、といった表情や反応を示しながらも、その場で頭をフル回転させて意見を述べ、資料から読み解ける考察を論じようとしていました。まさに、研究を進めるために必要な指導である思いますし、私の院生活のイメージ通りのやり取りでした。
しかし、先輩方の言葉から、背景や考えを傾聴したうえで指導をする先生方の姿には、研究者として先輩方に接しているのだと、リスペクトをもって指導いただいていることを感じました。
そのような場をコーディネートしていただいているからでしょう。休憩時間は、先輩方と先生方の対話や質疑応答で大いににぎわっていました。時間ギリギリまで話す時間は、休憩時間ではなく、まさに「学びの時間」でした。(そもそも、このような余暇的な時間こそ学び時間なのかもしれません。)
余談ですが、11月9日(土)10日(日)に学園祭<コスモス祭>があります。院生の担当するブースもあり、そこでも、このような「学びの時間」の一端を感じられると思います。興味のある方はぜひお越しください。
来年の1月に、先輩方の研究の結果が聞けることが待ち遠しいと感じるとともに、1年生である私たちも、研究者としてリスペクトにあたいするように、「学びの時間」を重ねていきたいと感じました。
最後になりますが、2年生の皆様、発表と準備、お疲れ様でした。
そして、「1年生のみなさん、明日は我が身です」という先生の「叱咤激励」をむねに、これからも学びの時間を楽しみつつ、研究をすすめていきたいと思います。
教育学研究科 乳幼児教育研究コース H.Y