田原先生Vol.3:小動物を虐待する子どもの背景と対応

2016.07.15

動物を虐待する子どもに対応する際、つぎに示す考え方を基本として対処していきます。
 ①その子ども自身が虐待されている可能性がある。
 ②今後、他者に暴力を行う可能性があり、この可能性を深刻に受け止める必要がある。
 子どもが動物を虐待されていることがわかりましたら、頭ごなしに叱るのではなく、まずは子どもの話を傾聴してください。十分に子ども話を聴いたうえで、「自分が同じことをされたらどう感じるか、想像してみようか?」といったように、虐待された動物の気持ちを思いやる共感性を促すようにしてください。その際、「小動物にも命がある」「周囲の人は虐待行為を良いとは考えていない」などの社会的規範を教えるようにしてください。
 「生命の大切さを説明しても子どもに共感性がみられず、動物虐待を続けている」「子ども自身が虐待されていることを口にする」「子どもが動物を虐待している背景に、重篤な精神疾患の疑いがある」といったように、子どもへの対応が難しいと判断された場合、スクールカウンセラーや児童相談所、児童精神科への相談もご検討ください。