山口先生Vol.1:家で子どもの勉強を誰がみていますか?

2015.11.10

教員と言うしごとをしているせいか、「お家で、お子さんの勉強を見ていらっしゃるのですか?」と尋ねられることが少なくありません。そんなとき、私はいつも「いいえ」と応えます。それを意外に思われる方が案外多くいらっしゃいます。もちろん、私にとって、まだ小学生の2人の子どもたちの勉強をみることは、けっして難しいことではありません。多少時間がかかることはあっても、解けない問題はありません(子どもたちが寝た後、教科書やノート、問題集などを時々確認してはいます)。学生時代には、塾や家庭教師のアルバイトをしていましたし、子どもたちにわかりやすく教える自信がないわけでもありません。また、大学の教員は、比較的時間に融通がきくので、子どもたちの勉強をみる時間がないということでもありません。学校生活の様子やニュースの記事、子どもたちが読んでいる小説や伝記については、ほとんど毎日、会話を楽しんでいます。
子どもたちの名誉のために言っておきますが、彼らが家庭でほとんど勉強をしていないというのも違います。学年によって時間を決めていますが、たとえば、4年生の息子の場合、17:00-21:00が勉強時間です。これは、365日、学校行事があろうと旅行に出かけようと変わりません。病気のときでも、「勉強をまったくしない日」は作らないようにしています。
それゆえに私も、17:00-21:00の間に帰宅したときは、おとなしく書斎に籠って研究や仕事をするようにしています。つまり、私は、子どもたちの勉強をあえて見ないようにしているのです。その理由は、何だと思いますか?
次回は、その理由について、述べてみたいと思います。