安藤先生Vol.5:インクルーシブ教育に向けた「学校の5つのシステム」について考える(第1回)

2016.02.09

まず、2つの基本的方針を提案したい。
1.子どもたちの自立と社会参加に向け、学校・家庭・地域社会が一体となって取り組む
2.保護者との協働が基本
今の問題状況ばかりに捉われてしまうと、子どもも親も教員も、苦しく辛いことばかりになってしまう可能性がある。将来に向け、子どもの資源、子どもを囲む社会資源にも目を向けることが重要である。インクルーシブ教育は共生社会づくりといっても過言でなない。
次に重要なことは、保護者との協働である。だが、敵対してしまうことがある。「保護者には言えないことがある」という視点で、保護者が加わることのないケース会が進むことが多い。はじめが肝心である。「保護者」と共に始めよう。その上で、保護者が出席しないケース会の設定もあり得るということである。

では、「学校の5つのシステム」とは
1.コーディネーターの養成と配置
2.チームアプローチ(行内体制の構造化、機能別の会議)
3.ケース会(作戦会議)
4.「個別の支援計画」(保護者との方針共有) ⇒ 今後は「合理的配慮」
5.巡回相談
である。
今後はシリーズで「学校の5つのシステム」について詳しく述べていきたい。