「理科教育の実践」にて

2012.11.08

現在、「理科教育の実践」の授業では、毎週交代交代で模擬授業を行っています。前回は私が授業をしました。

単元は4年生「ものの体積と温度」です。
金属球の温度を上げて、体積はどのように変化するかという実験を行いました。
私が特に気を付けたのは、「実験器具の安全な使い方」についてです。
アルコールランプを使い始めて間もない学年のため、火を付けるときに、まわりに燃えやすいものを置かない、ボタンを留める、洋服のジッパーを上げるなどの服装も実験前に確認したり、火を消すときはきちんと火が消えたかどうか、ふたをもう一度上げて確認することなどを特に重視して行いました。

授業後、西村先生からは、
「板書計画がきちんと練られていた授業であったこと」
「安全管理についてしきりに伝えられていた授業であったこと」
そして、この単元において学んだことは、この先の何につながっていくのかという、中学校との関わりについてもご助言いただきました。
今まで小学校3年生から6年生の学習の流れの系統性について調べたことはありましたが、中学校との関連については十分につながりを意識していませんでした。
今回の授業をきっかけに、より広い視野で授業づくりに取り組んでいけるようになったと思いました。

また、今回の模擬授業を作成するにあたり、「授業技術の研究と実践」の授業で行った教科書分析の大切さに改めて気がつきました。
この実験をするには、前の実験のこの考察がつながっているということ。
(今回で言うと、気体→液体→固体という流れで実験が進められている、実験方法や考え方など、同じ流れになっていて予想をたてやすいこと)
この単元をする前の単元で学習したことがこの単元につながっていること。
(今回で言うと、前単元はものの3つのすがたについて学習しているため、気体・液体・固体それぞれについて理解しているという前提があること)
また、それぞれの教科書会社によっても実験方法や実験につなげていくための展開についても違いがあり、それら全てには流れがあることがわかりました。

まさに、「授業技術の研究と実践」で習得したことを、「理科教育の実践」で活用することができたことを実感しました。

模擬授業の後は西村先生による授業です。
今日はサーモインクを使った実験を行いました。
温度によって色が変化するインクを使った実験を行うことで、液体はあたためられたところから上に進み、上の方から温度が上がっていくということが実験を通して分かりました。

今回の授業を通して、系統性をもった授業づくりと教科書分析の大切さについて改めて気がつくことができました。

(現職院生・八木澤圭)