1年間をふりかえって―「学び続ける」こと―

2021.02.05

私が教職大学院で得たキーワードは「つながる」でした。2020年、新型コロナは世界中に広まり、大学の休校も続きました。5月になり、始まった授業は「オンライン授業」でした。初めて経験する画面越しの授業は、自分が知っている「授業」とは全くちがいました。しかし、そこには緊急事態宣言の中で得られなかった「人との関わり合い、学び合い」がありました。授業前後に課される課題に苦戦している時、まだ出会ったこともない現職やSMの仲間と、オンラインの中で助け合い、支え合うことができたことがとてもうれしかったです。おかげで、「Society5.0」時代といわれるこれらかの新しい学びを体験することできました。それは、ネット環境があれば、どこでも学ぶことができるよさと同時に、人とのつながりがどれだけ大切かに気づいた瞬間でした。

10月になり、対面授業が始まりました。オンライン越しでは何度も話し合い、学び合ってきた仲間に初めて出会った時、「初めてなのに初めてではない」というなんだか不思議な感じがしたのを、今でもよく覚えています。そして、初めての対面授業で投げかけられた問いが「学び続ける教員とは」でした。単純な質問ですが、現職8人の意見は1人1人異なっていました。1つのテーマについて話し合う中で、意見を共有すること、合意することの難しさを感じました。それと同時に、授業が進む中で学びが深まり、新たな考えや疑問が創られていく。さらに、他の授業で学んだ知識がつながっていく楽しさや感動を味わいながら、あっという間に修了を迎えようとしています。

教職大学院で学んだことをどの様に学校現場で役立てていくのかが、次の課題になります。でも、悩んだりつまずいたりしたら、話し合える教職大学院の仲間がいます。現職に「学校とは」と聞いてみると、「僕の居場所」、「みんなの家」、「小社会(社会への入り口)」、「学校とは学校である」、「社会に出るための準備」と1人1人の答えが返ってきました。私を含め、教職大学院を修了した者たちはこれからも考え続け、学び続けることを通して、子供たちと一緒に成長していきます。

最後に、私たちが学べるよう、全ての準備を整え、時に厳しく、時に励ましながら導いてくださった教授の先生方をはじめ、玉川大学教職大学院に関係する全ての方々に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

現職 H.T