東京都教職員研修センターで大学院派遣研修報告会が行われました

2012.03.22

3月16日(金)に東京都教職員研修センターにおいて、大学院派遣研修報告会が行われました。平成23年度に東京都から派遣された方のうち6名が報告を行い、玉川大学教職大学院からは古見主幹教諭が報告しました。本学からは、阿久澤教授、小松教授、現職院生5名が参加しました。
各発表者の派遣先は、玉川大学教職大学院のほか、千葉大学大学院、創価大学教職大学院、帝京大学教職大学院、東京学芸大学教職大学院、早稲田大学教職大学院の6校です。
古見先生のテーマは、学校課題研究で取り組んでいた「国語科における『関心・意欲・態度』の評価の現状と課題」です。私たちは学校課題研究の発表会でも聞いていますが会場の多くの方は初めて聞く内容です。古見先生はプレゼンテーション資料と印刷された資料を上手に使い、分かりやすく発表していました。

研究の考察は以下の3点です。

(1) 心的特性という内面を観察可能なものにして、評価を行っていこうとしているものの教員間の捉え方はさまざまである。
(2) 経験年数の低い教員ほど、身につけさせるべき力が不明確になり、評価観点も汎用性の高い「学習スキル」評価になりがちになる。
(3) 「関心・意欲・態度」の評価規準は、可視可能な形に表すことが難しく、規準の他に観点を操作的定義し、行動目標とは別に示すことが必要になる。

改めて発表を聞いて、文献研究、調査用紙や聞き取りでの調査、指導案の分析など多角的に課題に取り組んでいたことに気がつきました。また、他校の発表を聞いて各大学院の特徴なども感じることができました。現場にいては為し得ない調査や研究を、1年間という時間をかけてできる学校課題研究の有り難さを今さらながら思い知らされた気持ちです。
発表会のあとは阿久澤教授と現職院生から、来年度に東京都から派遣される方々へのオリエンテーションが行われました。巣立つ立場の私たちから見ると、これから学べる来年度の派遣予定の方々がうらやましいです。
「私たちの学びは理論から実践へ」と自分たちに言い聞かせて、それぞれの新天地での活躍を誓いつつ会場をあとにしました。

(現職院生・A.K.)