12月4日(日)にフォローアップ研修が行われました(その1)

2011.12.05

この研修は、玉川大学教職大学院の教授、院生、修了生が参加します。
教職大学院の教授陣の普段の研究成果や、教職大学院修了生のその後の実践報告などを聞くことができ、大変勉強になります。
午前の部は、教職大学院の坂野慎二教授、作間慎一教授が研究発表を行いました。
坂野先生の研究テーマは、「ドイツにおける教育政策動向 日本との比較から」です。
ドイツは、日本と同様に敗戦国で、そこから、今までどのように教育政策を行ってきたか、また、現在課題となっていることは、何なのか、日本の教育政策と比較しながらわかりやすく教えていただきました。私が印象に残ったのは、学力を高めるために、放課後の指導に予算を特別に計上しているということでした。また、日本と同様に学校評価を行っていますが、日本がその評価を学校で反映させようとしているのに対して、ドイツでは、それを行政に反映させようとしているというお話も印象に残りました。教育行政にこれから携わる現職教員にとっても、有意義なお話でした。

作間先生の研究テーマは、「謎解き読みによる(考える)読解指導への一提案」です。文学作品を読み取るときに、謎解き読みが重要であるという話でした。文学作品の謎解き読みは、探偵の仕事に似ています。文学作品は、一番言いたいこと(犯人)を明白には示しません。証拠や証言の集まりです。そして、そこには矛盾ともとられる表現もあります。しかし、それは、決して矛盾ではなく、そこにこそ、文学作品を読み取る鍵があるというお話でした。国語の授業で生かすには、おかしいと思うところをあえて取り上げ、言わせてみて、それを教師が論理的に説明できるようにしなくてはならない、と話されました。国語の文学作品を読み取らせる授業を計画する時に、ぜひ役立ててみたいと思います。
このように、普段教職大学院で教えていただいている先生方の研究発表を聞くことができることは、玉川大学教職大学院ならではです。研究内容はもちろんですが、研究に対する姿勢、情熱などを学ぶことができます。

(現職院生・T.G.)