課題研究の検証授業を行いました

2011.11.11

11月9日(水)、所属校の2年生と5年生に対して、絵本の読み聞かせを行いました。ストレートマスター2年の山田さんがサポートに入ってくれました。
私の課題研究は、「外国語絵本の読み聞かせによる、思いを伝えるコミュニケーションの分析」です。読み手と聞き手のインタラクションの分析をしながら、読み手が読み聞かせをどのように構成し、どのように話しかければ、聞き手の発話を促すことができるのかを研究しています。
リベラルアーツ学科の佐藤先生が行った、幼稚園児への絵本の読み聞かせを分析したところ、子どものつぶやきや発言を反復することによって、発話が促進されることがわかりました。そこで、2年生と5年生においても同様に、子どもの発話を繰り返すことを意識しながら、読み聞かせを行いました。絵本のタイトルは、Oxford Reading Tree の「A new dog」です。2年生、5年生ともに、6グループに行いました。
2年生、5年生ともに、聞き手の発話を繰り返すことは、発言を促す点で、効果的であることがわかりました。ただ、2年生と5年生では、絵本の関心の持ち方が違います。
2年生では、絵本の絵の細かい部分に関心を持ちます。犬を飼う話なのですが、そこに登場するいろいろな種類の犬を見つけ、そこから面白さを見つけようとします。ですから、ページごとに、インタラクションを展開することが効果的でした。それに対して、5年生は、ストーリー全体を推測して理解しようとするために、ページごとのインタラクションよりも、一度、通し読みをしてから、振り返ってストーリーを話させる方が、発話が促進されることがわかりました。
絵本の読み聞かせは、発達の段階に応じてかえていく必要があります。これから行う動画分析からも、細かく検証をしていきます。

(現職院生・T.G.)