文学的文章の指導の研究授業を参観しました

2011.10.24

10月18日(火)に、小金井市立本町小学校で校内研究会が行われました。教職大学院の井出准教授が、講師としてご指導されました。研究授業では、6年生の宮沢賢治「やまなし」の指導が行われました。井出准教授の事前のご指導により、以下のことに留意した指導案が作成されていました。

  1. 1場面に1時間かける詳細な読解はやめること
  2. 宮沢賢治の生き方が分かる資料や宮沢賢治の他の作品と比べて読むこと

本時の授業も含めた単元全体の学習の流れは、以下の通りです。
  1. 単元の全体計画を知り、学習の見通しをもつ…1時間
  2. 宮沢賢治の生き方や考え方を学ぶ(『イーハトーブの夢』を読む)…2時間
  3. 宮沢賢治のほかの作品を読んで、作品の特徴を学ぶ…1時間
  4. 賢治の生き方や考え方を基に『やまなし』を読む…2時間
  5. 『やまなし』の解説文を書く。…1時間
  6. 賢治になったつもりで、物語を書く。(プロットを考える)…1時間

『やまなし』を読み取る学習は2時間だけです。しかし、児童は『やまなし』を通して賢治が伝えたかったメッセージを読み取ることができていました。それは、賢治の生き方や考え方、作品の特徴等を他の資料から前もって読み取ったことを活用しているからだと思いました。
『やまなし』は難教材として有名ですが、工夫次第では短時間で効率的に読む力を付けさせることができると学びました。井出准教授ならびに小金井市立本町小学校の皆様ありがとうございました。

(現職院生・I.S.)