筑波大学附属小学校でセミナーに参加しました

2011.08.01

7月31日(土)に筑波大学附属小学校の研究会に参加しました。教職大学院の長野教授に紹介していただきました。 研究会名は「使える授業ベーシックセミナー」です。今回のテーマは、「新教材!こう授業する 第一弾 新教材の魅力に迫る」です。

印象に残ったのは、理科の公開授業と、算数の提案授業の後に行われた協議会でした。

理科の公開授業の単元名は、「ふりこの運動」です。「1秒ふりこの長さは、約何㎝になるか?」という課題で取り組んでみました。 前時までは、ふりこが一往復する時間は、長さに関係していることを学んでいます。
今回の授業では、予想するときに、前回までの結果から、何cmになるか予想させ、話し合いの時間をとっていました。また、指示を徹底させるために、度々教師の机の回りに子どもたちを集めていました。そこで、細かい指示や簡単なフィードバックをすることで、子どもたちの活動意欲、探求心は持続していくように感じました。
結果としては、7つの班が25cm、2つの班が23cm、1つの班が27cmになりました。一番多いから25cmとしてまとめてしまうところですが、先生は、もう一度、確かめるために実験させていました。活動の時間がしっかりととられた、力のある授業でした。 授業後、指導者の先生から、「学習課題を決めるときには、まず、答えを確定しなくてはならない。そして、その答えに対する問いが、学習課題になる。」という話をされました。とても明確でわかりやすい提案でした。現場に戻ってすぐに実践したくなる授業でした。

次に印象に残ったのは、算数の提案授業の後の協議会です。筑波大学附属小学校の校内の授業研究会で、とられている協議会のスタイルを見せていただきました。 算数の授業は、6年生の「場合の数」で、先生自作の教材を使った授業であり、発問が明確で、子どもたちもよく考えていた授業でした。しかし、協議会では、同じ附属小学校の理科と社会の先生から、たくさんのご指摘がありました。

「ゲーム性をもたせたことに意味があったのか?」「何を学ばせたかったのかがわからない。」など。たくさんの厳しい意見が出されました。 しかし、こういう協議会を行っていくことで、授業力がつくのだと思いました。公立校の校内研究会を考えてみると、ここまで議論されることは、まずありません。プロ教師としての意識を強く感じさせられました。 7月終わりの日曜日に、このセミナーのために登校した附属小の子どもたち。休日にも関わらず、参加費を払って、勉強しようときているたくさんの教師。そして、30年以上も教師を続けながら、いまだに授業力を向上させようとしている筑波大学附属小学校の先生方。 この一日はしっかりと私の心に刻まれました。

(現職院生・T.G.)