夏期集中講義「心の教育実践研究」が終わりました。

2013.08.08

夏期集中講義の第1期「心の教育実践研究」が終わりました。担当は学術研究所、心の教育実践センターの難波克己准教授です。

この授業ではアドベンチャー教育(プロジェクト・アドベンチャーの考えをもとに、「トライ&エラー」の活動をしながら自己理解を深め、仲間を尊重し合ってお互いに「振り返り」をして他者理解をして生きる力をつけて学ぶ)を実際に私たち学生がワークショップ形式で体感することで、子どもの学びとは何か、チームとは何かを考えていきました。

体験しないと分からないことがほとんどであることを前置きとし、方法をご紹介します。まず玉川学園内にあるエレメント(教育施設)を使って普段は味わうことのない精神状態へ持っていきます。命綱を仲間が持ち、自分は10mを超える木の電柱からジャンプして飛んでボールに触れたり、ワイヤーや丸太を歩いたり、全員で協力して壁へ登ったりと様々なチャレンジに取り組みますが、challenge by choice(どこまで挑戦するかは自分次第)で行います。「やってみたい、でも怖い、できるかも、できないかも、落ちそう、落ちたらどうしよう…」チャレンジする前もチャレンジしている最中もいろんな心の葛藤がありました。しかし仲間を信頼してチャレンジをやり遂げ、心がコンフォードゾーン(楽しくて安心居心地がよい)を突破し、成長や達成感を味あうことは、実は学校にいる子ども達が毎日感じていることなのです。子どもたちの成長を促す仕事である教員になるために、今一度子どもの学びの過程の心を振り返り、子どもの心を再確認したことで、ストレートマスターは少ない経験しかありませんが一層子ども理解力が深まったと思います。

Full Value Being

また、Full Value Being (写真)という活動もしました。グループで1人の体の輪郭を模造紙に映し取り、人型の中には「教職大学院の仲間で大切にしたいこと・思っていること」外側にはコメントシートに「それらを阻害する要因」を書き出しました。この目的は「お互いを最大限に尊重すること」「お互いに安心していられる環境」です。マズローの欲求段階の中での安全欲求は生理的な欲求の次に大切なもので、学級において欠かせません。この作成したものを教室に貼っておき、何かの機会がある度に振り返る材料に使って時には加えたり修正をしたりしつつ学級活動に利用していけば自然と「人を尊重する」気持ちが分かってくるのです。

他にも学校現場で取り入れられる簡単な活動や出会ったことのない魅力的な活動など、私たち学生自身たくさんの体験をしました。それらを学級で生かし、21世紀の教育には何が大切なのか、そもそも教育とは何なのかを追求を続けるとともに、アドベンチャー教育から学んだことを取り入れて学びをデザインできる教員になりたいと強く感じた5日間でした。難波先生をはじめ心の教育実践センターの方々、インターンの学生の方々、本当にありがとうございました。

(ストレートマスター1年・T.M.)