現職教員対象授業「教員の在り方と資質の向上」

2013.10.21

坂野慎二教授による「教員の在り方と資質の向上」(現職教員対象)第3回では、「全人教育と教師観」をテーマに授業を行いました。

第1回は、日本の教員養成と、世界各国の教員養成について学びました。また教員養成と、今日求められている教師教育についての考え方から、教員免許の修士レベル化についてこれまでの経緯をまとめていきました。さらに、アメリカの身分保障としてテニア資格、ヨーロッパにおけるボローニャプロセスについて学び、今後の日本の教員養成、教師教育の方向性について討議しました。

第2回は、日本の教員養成の歴史について学びました。戦前の教員養成の制度から、戦後の戦後の教員養成改革を俯瞰していきました。今日に至る大学等における教員養成、特に「教員の目的養成」と「開放性の教員養成」の違いから、求められる教育の資質能力について考えました。

本日行われた第3回は、玉川大学教職大学院ならでは授業の1つです。まずは、本学の創設者である小原國芳先生の生涯を、現職教員一人一人がプレゼンし、歴史的背景や小原國芳先生が目指した教育について追及していきました。その後、全人教育論の内容についてもプレゼン発表をしていくことで概観し、その必要性となる歴史的意義や今日的意義について迫りました。今日の授業は、安藤教授、近藤特任教授、竹田特任教授も参観されました。

授業後、課外授業として本学の施設である「教育博物館」の見学を坂野先生と一緒にしました。当初予定の40分を大幅に超える1時間30分も坂野先生にお付き合いいただきました。博物館に展示されている貴重な資料から、教育や自分たちの教員としての姿など、様々なことを考える貴重な時間となりました。先生方、ありがとうございました。

次回の第4回は教職観の類型から、今日求められている教職観を検討していく予定です。
(現職院生・O.F.)