いよいよ7月21日「ロボカップ世界大会2014」に玉川大学チーム参戦!

2014.06.24

サッカーのW杯がブラジルで開催され、皆さんも熱い声援を送られていることでしょう。優勝の行方が気になるところですが、優勝チームが決定した1週間後、余韻の残るブラジルでまた熱闘が繰り広げられる予定です。それが、ロボットの競技会「ロボカップ世界大会2014」です。
ロボットといっても、ラジコンのように遠隔操作するのではなく、ロボット自身が見て・聞いて・考えて・行動する「自律型ロボット」が出場するロボカップ。日本のロボット工学と人工知能の研究者によって、社会に役立つロボット技術の育成を目標にした競技形式の「ロボカップサッカー」が1992年に始まり、1997年には第1回世界大会が開かれました。今年で18回目を迎える大会は、7月21日からブラジル北東部の街、ジョアンペソアで開催され、世界40か国以上から選手であるロボットが集合します。

玉川大学の学生が主体のチーム(電気通信大学、NICT<独立行政法人 情報通信研究機構>の合同チーム)は、「ロボカップ世界大会」に2006年から選抜されています。当初から研究・指導をする工学部機械情報システム学科の岡田浩之教授に、今年の参戦について聞きました。

「ロボカップでは、『西暦2050年までにサッカーの世界チャンピオンチームに勝てる、自律型ロボットのチームを作る』といった壮大な目標を掲げています。そこで、人工知能やロボット工学を融合し発展させるためのさまざまな技術をサッカーだけでなく、災害現場を想定し人命救助を行う『ロボカップレスキュー』、キッチンやリビングルームでの利用を想定して、ロボットがいかに人間と共に作業を遂行できるか、その技術を競技形式で行う『ロボカップ@ホーム』といったリーグを設けました。わがチームは2008年に『@ホーム』の実機(ロボット)を使ったリーグに参戦し、2008年と2010年に優勝、2009年と2012年に準優勝しています」

「@ホーム」の競技とは、認識した人物を記憶して追従したり、卓上の飲み終えた缶やペットボトルをリサイクル用のごみ箱に分別して入れる、特定の人に冷蔵庫の中にある飲み物を取り出して提供する、室内で倒れている人を発見したら電話やメールで通報するといった12種目の課題で戦い、総合得点を競います。

「残念ながら、今年は開催地域の事情から実機を持ち込むことができず、玉川大学チームとして2013年から始まったプログラミングを競うシミュレーションリーグに初参戦することを決めました。仮想空間上でヒトに対してロボットが実機リーグと同様の課題にチャレンジしますが、これに大学生と大学院生の2名で参戦します。彼らはもちろん優勝を目指し、最終調整に入っています」

「@ホーム」には24チームが参加予定で、近年力をつけてきているのが、ドイツや中国、タイとのこと。 「玉川大学チームは参加各国からライバル視されています。ロボット大国日本から来ていることと過去の大会での実績もあるため、目標にされているようです」
玉川大学の強さは「チームワークと周囲の雰囲気」だと岡田教授は強調しています。
「プログラミングにおいてメンバー同士の助け合いはそもそもなく、一人ひとりが任された部分をきっちりと完成させることが重要です。自分ではできないからと、誰かが助けてくれることもありません。追い込み時期に入れば、口も聞かない険悪な雰囲気になったりケンカすることもあります。しかも本番では観客の目の前で動かすため、そのプレッシャーは非常に大きく、本番前はピリピリ、カリカリしていますよ。一見、チームワークと無関係な競技のようですが、立ちはだかる壁を自力で乗り越えるには、気分を乗せてモチベーションをアップさせるチームワークや周囲の雰囲気づくりが鍵なんです。玉川大学・玉川学園は、園児・児童・生徒・学生・教職員がいつも微笑んでいるよい雰囲気があります。それがチームワークを醸し、彼らの力になるのでしょう」

世界中でロボット産業への期待が高まり、日本政府でも成長戦略の大きな柱にしていくことを表明しています。
「玉川大学チームが『ロボカップ@ホーム』に出場するようになったのも、これからの研究分野として広がりがあるからです。学生たちの研究テーマとしても、私たちの生活に一番近い家庭でのサービスなら、やってみたいこと、実現させたいことはたくさんあるはずです。ロボットづくりやロボカップ世界大会出場の経験を活かして、近い将来、玉川ブランドのロボットを世に出したいですね」 と岡田教授は語ります。

学内のロボット工房では、「ロボカップ世界大会2014」に出場する2名の学生がパソコンに向かい、プログラミング作業に集中していました。
玉川大学チームへ、皆さんからの温かい声援をお願いし、朗報が届くことを期待したいと思います。