絶対に解けない暗号の開発で情報の安全な送受信
2010.10.15
玉川大学学術研究所量子情報科学研究センターでは
クラウド・システムの情報の安全を守るY-00(光通信量子暗号)の開発を推進
最新のトピックス
- 光回線上の情報盗聴実験実施:日経産業新聞8月24日掲載(クラウド・コンピューテイング・システムの脆弱性を実証)
- ギガビット・イーサネット用のY-00量子暗号装置のホットモデルが完成(協力:日立情報通信エンジニアリング)
- 開発状況が9月1日のSPIEのNewsroomで世界に向け紹介
SPIE Newsroom
他機関で開発中の量子鍵配送(通称:量子暗号)の特性
1.通信特性(超低速、近距離)
2.バイク便による鍵配送法との比較:(1Tbyteのハードディスクに格納して配達した場合の頻度)
- 最高速(1.65Mb/s) ⇒ 56日に一回5.6km = 東京駅と中野程度
- 最長距離(12bps) ⇒ 2万年に一回200km = 東京と静岡程度
量子鍵配送の安全性評価法に欠陥
玉川大学学術研究所の量子情報科学研究センターは、単一光子量子鍵配送を用いたバーナム暗号(One time pad:鍵使い捨て暗号)は無条件安全とは程遠いことを、量子鍵配送の欠陥を指摘したNorthwestern大学のYuen教授の理論に基づいたシミュレーションによって例証した。これによって、これまで究極のセキュリテイ技術と考えられていた量子鍵配送には大きな欠陥があることが明らかになった。
この結果は2010年11月18日(木)、電子情報通信学会光通信システム研究会において発表される。
現状の量子鍵配送システムの脆弱性
ノルウエー・ドイツのチームが盗聴実験に成功8月29日のNature Photonics, vol-214, 2010に発表