2018年3月11日(日)開催:心の哲学研究部門第10回研究会「人工知能と脳科学・哲学④―人工知能と人間をめぐる問題」
玉川大学 脳科学研究所 応用脳科学研究センター「心の哲学」研究部門では、第10回研究会を開催いたします。テーマは「人工知能と脳科学・哲学④―人工知能と人間をめぐる問題」です。
詳細につきましては以下のとおりです。
全体テーマ |
「人工知能と脳科学・哲学④―人工知能と人間をめぐる問題」 |
日 時 |
2018年3月11日(日) 13:00 ~ 18:00 |
場 所 |
玉川大学 大学研究室棟B104会議室 (小田急線「玉川学園前駅」下車 北口階段降りて右手新宿方面へ徒歩約10分)
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プログラム |
13:00-13:15 |
研究会開催趣旨説明 |
13:15-15:15 |
講演1 「われわれは奴隷をつくるのか ―社会・労働・人工知能―」 松浦 和也氏(秀明大学) |
15:15-15:30 |
休 憩 |
15:30-17:30 |
講演2 「ヒトとロボットのハイブリッドシステムにおける主観的主体と責任」 葭田 貴子氏(東京工業大学) |
17:30-18:00 |
総合討論 |
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要 旨 |
講演1 |
人工知能や自律機械の実装が期待される理由の一つは、労働力の代替となるからであろう。それに対し、古代ギリシアのポリスにおいては、労働は奴隷の役割であったと言われている。人工知能がこれまでの人間の役割の代替となるならば、奴隷は人工知能の社会的位置づけを模索するための参照軸になりえる。本提題のねらいは、ギリシア社会の奴隷の実情や人間観を鏡とすることで、人工知能の社会実装が抱える問題点を照射することにある。 |
講演2 |
ウェアラブルパワーサポートスーツのように,人間の身体に代表される一つの動作対象に対して,ヒトと機械といった二つ以上の動作主体が相乗りする状況において,ヒトからみて特定の動作が自分自身が引き起こしたもの(操作主体感:Sense of Agency)と感じられる要件を議論する.ヒトの身体感覚に対する簡便なデモンストレーションを交えながら,パワーサポートスーツを着たまま撮像したfMRIによる脳機能イメージング結果や,自己身体と自己の一人称視野に対する心理物理学的測定実験結果を踏まえつつ,主体と客体が一対一対応しない状況における操作者の主観と客観の不一致の問題や,それを第三者が推定する難しさ,その先にある責任の帰属過程について議論したい. |
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参 加 |
無料。事前申込は不要です。 当日は正門案内所にて本研究会の参加者である旨をお申し出いただき、学内へお入りください。 |
主 催 |
玉川大学 脳科学研究所 応用脳科学研究センター |