第14回赤ちゃんフォーラムを3月12日(火)にハイブリッドで開催
本フォーラムは、研究者や学生、教育関係者をはじめ、ご興味のある一般のかたまで幅広く対象にしており、皆様の研究交流、情報交換の場にできればと考えております。
たくさんのかたのご参加をお待ちしております。
日時 | 2024年3月12日(火) 13:00~17:00 |
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開催方法 | 対面とオンライン配信を併用したハイブリッド開催 |
対面会場 | 玉川大学HBSH棟 (Human Brain Science Hall) 1F レクチャールーム |
プログラム |
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参加方法 | 参加費無料。会場参加定員30名 |
主催 | 玉川大学 脳科学研究所 脳・心・社会融合研究センター |
講演内容
講演1「赤ちゃんは顔をみる」
山口真美氏(中央大学)
赤ちゃんは顔が大好きです。さいきんの研究から、生まれて間もない新生児や胎児など、顔を見る経験のない赤ちゃんでも顔を見ることが報告されています。顔を見ることは不思議で、大人は400人ほどの顔を記憶できることも知られています。このような顔を見る能力は、顔を見る経験と学習によって培われます。コロナ禍の、人との付き合いが少ない期間をすごした子ども達の顔を見る能力は、どのように発達していくのでしょうか。本講義では、赤ちゃんの顔を見る能力とその文化差、さらには子育ての中で注意すべきことなどを、顔を見る不思議さから解説します。
講演2「『赤ちゃんから教わる場所』で学んだこと」
宮崎美智子氏(大妻女子大学)
私は2008年1月から2013年3月までの約5年間、玉川脳科学研究所の赤ちゃんラボでポストドクターとして研究に従事しておりました。主にことばの発達と自己認識の発達研究に携わり、「赤ちゃん調査」を通じて、毎日のように赤ちゃんや幼児の行動・視線を計測していました。本講演では、玉川赤ちゃんラボ時代に携わった研究のいくつかを紹介するとともに、赤ちゃんラボで学んだこと、そして現在も一貫して研究を進めている乳幼児の自己認識の発達過程について考えてみたいと思います。
講演3「人に優しいロボットのデザイン」
高橋英之氏(国際電気通信基礎技術研究所)
赤ちゃんの頃から晩年まで、人生を通じて我々の孤独や不安に寄り添い、生きる力を高めていくロボットを生み出すことに興味をもって研究をしてきました。今回のトークでは、これまで自分が行ってきた人に優しいロボットに関する様々な研究について紹介するとともに、このようなロボットにより創り出せると自分が信じている未来社会のイメージについてお話しさせていただきたいと思います。
講演4「『ブーバ』は丸い、高い音は明るい:感覚間協応と発達」
浅野倫子氏(東京大学)
「ブーバ」という無意味な言葉の音に丸みを帯びた印象、「キキ」には尖った印象を覚える方は多いことでしょう。音楽などの高音には明るい色、低音には暗い色が似合うと思う方も多いのではないでしょうか。音と形、音と明るさのように、一見無関係な情報の間に自然と結びつきがあるように感じられる現象のことを広く「感覚間協応」と言います。近年の研究により、感覚間協応には、人間が身の回りの世界における情報同士を脳内でどのように関連付けているかが反映されている可能性や、子どもの言葉の発達を助けたりする側面がある可能性が明らかになってきました。本講演ではそのような研究の一端をご紹介します。
講演5「赤ちゃんラボの20年」
岡田浩之(玉川大学)
玉川大学赤ちゃんラボは、2003年に乳幼児の言語と心の発達メカニズムを解明する目的で、玉川大学脳科学研究所の一環として設立されました。このラボには、認知発達学、言語学、心理学、ロボット工学など多岐にわたる分野の専門家が参加しており、0〜30ヶ月の乳幼児を対象とした調査を実施しています。また、赤ちゃんラボは、親や教育関係者に子どもの発達に関する最新の知識を提供し、実用的なアドバイスを行う役割を果たしています。その研究成果は、子どもたちの健全な成長と学びに直接的な貢献をし、社会全体の子育てや教育品質の向上にも寄与しています。これにより、現在では子どもの発達研究の重要な拠点として広く認識されています。
お問い合わせ
玉川大学 赤ちゃんラボ窓口
Tel・Fax:042-739-8494
eメール:baby@tamagawa.ac.jp