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量子情報科学研究所の教員が中心となって翻訳をした量子力学の入門書が、株式会社東京化学同人から出版されました

2024.04.17

量子情報科学研究所の教員が中心となって翻訳をした量子力学の入門書が、株式会社東京化学同人から出版されました。

タイトル:ビギナーズ量子力学 量子通信・量子コンピュータまで
出版社:株式会社東京化学同人
発行日:令和6年(2024年)4月2日
原著:M. Suhail Zubairy, QUANTUM MECHANICS FOR BEGINNERS with applications to quantum communication and quantum computing (Oxford University Press, 2020)
監訳:
廣田修 玉川大学名誉教授
翻訳(登場順):
加藤研太郎(序,第1章,第2章,第6章,コラム)
臼田 毅  愛知県立大学情報科学部教授(第3章,第5章,第15章)
二見 史生(第4章,第13章)
谷澤 健 (第7章,第14章)
中平 健治(第8章,第11章,第12章)
政田 元太(第9章,第10章)
相馬 正宜(第16章,第17章)

原著者のM・スハイル・ズバイリ(M. Suhail Zubairy)博士はテキサスA&M大学(Texas A&M University)の教授です。同大およびプリンストン大学教授のマーラン・スカリー(Marlan O. Scully)博士との共著QUANTUM OPTICS (Cambridge University Press,1997)は量子光学の名著として知られています。

原著は、テキサスA&M大学のfreshman(1年生)を対象に量子力学の面白さを教授するために企画された講義を下敷きにしています。そのため、前提となる知識は高校物理と高校数学だけとなっています。そして、量子力学の歴史や基礎的事柄から量子コンピュータのような応用までを一貫して平易な記述で扱っています。光電効果,ド・ブロイ波,シュレーディンガー方程式,ベルの不等式など、これまでの量子力学の教科書によく現れるキーワードはもちろん、エンタングルメント・スワッピング,テレポーテーション,ショアのアルゴリズムなどの量子情報分野ならではの話題、さらには量子消しゴム,量子マネー,量子シェルゲームといった他書ではあまり見かけないトピックも扱います。著者が量子光学の専門家であるため、光学実験で必須のビーム・スプリッタやマッハ・ツェンダ干渉計のわかりやすい説明も含まれています。

このように原著は量子情報科学の入門として好書であることから、玉川大学量子情報科学研究所から6名が、そして愛知県立大学の臼田毅教授にも加わっていただいて、翻訳にあたりました。監訳は廣田修元量子情報科学研究所所長です。各章には演習問題もあり、解答例は出版社のウェブサイトを通じて読者に提供されます。

大学や高等専門学校において本格的な量子力学を学修する前のテキストとしての利用はもちろんのこと、スーパーサイエンスハイスクール(SSH),高大連携,探究学習といった中等教育から高等教育への接続を支援する活動の中でも活用されることを期待しています。

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