玉川大学が文部科学省21世紀COEプログラムに採択されました
21世紀COEプログラムに採択
2002年10月2日、文部科学省が推進する21世紀COEプログラムの「学際・複合・新領域」分野における世界的研究として、玉川大学の『全人的人間科学プログラム』(研究リーダー:学術研究所 塚田稔教授)が採択されました。
開校以来本学が求めてきた「全人教育」と21世紀の研究テーマ「脳の科学」と「遺伝子研究」。本学が長年追究してきたこれら学問を融合し、人間を総合的に科学する研究が『全人的人間科学プログラム』です。
今後、新しい研究手法を導入した基盤研究をさらにすすめ、学際的複合研究として、人間の総合理解と教育、新しい人間観、さらに新しい産業技術の発展に寄与していきたいと考えています。
21世紀COEプログラムとは?
文部科学省が推進するCOE(Center of Excellence=卓越した拠点)プログラムは、「世界的研究教育拠点形成のための重点支援」として、我が国の大学における21世紀の世界最高水準の研究を育成するプログラムです。国公私立大学を通じて優れた研究拠点に重点支援するために、第三者評価による競争原理を導入し、10の分野で優れた研究が選考されます。
今年度、5分野(生命科学、化学・材料科学、情報・電気・電子、人文科学、学際・複合・新領域)の研究が審査され、163大学464件の申請中、最終的に50大学(国立31、公立4、私立15)113件が採択されました。残り5分野の選考については来年度に行われます。
この審査で採択される研究は、研究上優れた成果を上げ、将来の発展性があり、高度な研究能力をもつ人材の育成機能をもつ研究教育拠点の形成が期待できるもので、個性的な将来計画と強い実行力を持ち、特色のある学問分野の開拓を通じて、独創的で画期的な成果が期待されるものでなければなりません。具体的には、「世界水準か?」「研究教育活動の遂行に必要なポテンシャルがあるか?」「内容が世界最高水準を目指すモノか?」「若手研究者の人材育成が可能か?」「特色のある学問分野であり、独創的・画期的な成果を期待できるか?」「大学全体の将来構想と合致するか?」などが第三者機関により審査されます。
日本学術振興会「21世紀COEプログラム」のホームページ
COE拠点校認定を受けて

今回、本学学術研究所脳科学研究施設を中心として行われている「全人的人間科学研究」が、21世紀COE(卓越した研究センター)プロジェクト拠点校として認定されました。この研究活動は、小原哲郎学長時代に「脳の研究」を学際的に追及することをテーマにしてスタートし、以来地道に活動を重ねてきたものです。
その間に、国内の諸大学の研究者との共同研究をはじめ、外国の大学の研究者との共同研究、さらには「ブレインフォーラム」の主催と、多岐にわたる研究活動を行ってきました。
本学は創立以来、「人間とはなにか」から始まり「人間はどうあるべきか」の命題と取り組んできました。その一環として、学域を越えた分野が一体となってこのテーマに取り組むことになります。また、この研究は総合学園として、様々な学齢で「人間とはなにか」を考える機会にもなります。この命題に取り組む学生、生徒の多く続くことを願っています。
私学における研究活動には財源的な制約が強くありますが、大学として、ただたんに収支バランスだけで研究活動の可否を決めるわけではありません。そうした厳しい財政の中で、今回の助成は大いなる励みとなるものです。今後は、大学の自助努力と多くの方々からの支援を得ながら、研究活動を奨励していく所存です。
学長 小原芳明
