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"もうひとつの花園"で魅せた玉川ラグビー。12年生のラグビー部員たちが、第15回U18合同チーム東西戦での勝利に貢献。

2023.02.15

ラグビーをプレーする高校生たちの夢の舞台である東大阪市花園ラグビー場。けれども部員数が足りず、選手権に出場できない高校も数多く存在します。こうした高校で活躍する部員を対象に、全国高等学校ラグビー選手権の前座として行われているのが「U18合同チーム東西対抗戦」です。2023年は第15回大会となり、1月5日(木)にあの「花園」で開催。玉川学園からはWTB周佳男さん、FL野崎晃さん、SO坂井大喜さんの3名の部員が試合に出場しました(3名とも12年生)。
試合はファインプレー連発の好試合となり、13-12で東軍が勝利。軽快なフットワークで敵陣に切り込んだ周さん。また後半26分には大きくゲインした坂井さんのキックから、最終的には野崎さんがトライを決め貴重な追加点を挙げるなど、メンバーそれぞれが「らしい」プレーを披露。東軍の勝利に貢献しました。

選手権に出場するのと同じように、この東西対抗戦に出場するまでにも長い道のりがあります。部員数が少なく他校と合同でチームを組んで都大会に出場している高校の高校1・2年生が集まり、1月にセレクションが行われます。ここで選ばれた選手で東京都選抜チームを結成します。そして3月に関東大会に出場。そこで優勝した都県のチームを中心に、今度は7月のコベルコカップに関東代表として出場します。そしてこのコベルコカップで活躍した選手が、東西対抗戦に出場できるのです。

今回は、この東西対抗戦に出場した野崎さんと坂井さんから話を聞きました。

野崎晃さん

野崎晃さん

小学校3年生から玉川でラグビーを続けています。最初はやっぱりタックルなどが怖かったのですが、一度きれいにタックルが決まったことがあり、そこからは怖さよりも楽しい気持ちのほうが強くなりました。僕たちの年代は上と下の学年の部員数が少なかったこともあり、ずっと他校と合同チームを組んで大会に出場してきました。馴染みのない人とプレーをしてきた経験が、今回の東西戦では役立ったかもしれません。その一方で、坂井君や周君とはずっと一緒にプレーをしています。東西戦で坂井君が挙げたキックに即座に反応できたのは、長い期間連携してきた成果です。トライを決めるポジションではないのですが、高校最後の試合で、それも花園でトライを決められるとは思ってもみませんでした。小学校からラグビー一色の生活だったこともあり、大学では一度離れようかとも考えています。ただ、大学のラグビー部を見学したら、やりたくなってしまうかもしれません。

坂井大喜さん

坂井大喜さん

僕たち3人は中学の頃は試合でもスタメンではなくベンチにいることが多かったのですが、それでも今回選ばれたことで、これまでの努力が報われたと思いました。また他校と合同チームを組みながらの活動が続きましたが、結果としてさまざまな学校に知り合いもできました。それは単独チームが組めない学校ならではの良さかもしれません。小学生からラグビーができるのは玉川のいいところだし、僕らの学年は家族同士も仲がいいほど、お互いを知り尽くしている関係です。高校を卒業したら留学する予定なので、ラグビーを続けるかどうかは決まっていません。ただ、自分にとってスポーツは勉強で煮詰まったときの一番のリフレッシュなので、何らかのスポーツは続けていきたいと思います。

彼らの東西対抗戦での活躍を見て、後輩部員からは「自分たちもぜひ東西対抗戦で活躍したい!」という声が挙がっているそうです。「でも、本音を言えば玉川だけで単独チームが組めるようになってほしい」と野崎さん。玉川学園では1929年の創立当初から旧制中学ラグビー部が作られ、多くのラガーマンがグラウンドで汗を流してきました。興味を持った方は、ぜひラグビー部の扉を叩いてみてください。

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