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自由研究「化学」の生徒が「第67回日本学生科学賞 都大会」で優秀賞、奨励賞、努力賞を受賞しました

2023.11.10

「第67回日本学生科学賞 都大会」で、玉川学園高等部 自由研究「化学」の生徒が優秀賞、奨励賞、努力賞を受賞しました。
日本学生科学賞は、中学・高校生の理科系公募コンクールとしては国内で最も伝統と権威のあるものです。10月28日(土)、読売新聞東京本社で表彰式が行われました。
自由研究「化学」ではこれからも生徒たちが感じた疑問や課題を科学の視点からアプローチしていきます。ぜひご期待ください。

今回、受賞した生徒の研究概要をご紹介します。

高校の部 優秀賞 12年生 冨谷昊呂さん
研究タイトル:「コーヒー豆が焙煎過程で黒くなる理由」

冨谷さんは珈琲を愛好する中で、同じ種類の豆でも焙煎度合いによる色や風味の変化に興味を持ち、その原因を3つの仮説を立て検証しました。その結果、焙煎の過程で「ポリフェノールの酸化」や「カラメル化」が起き、さらに加熱によって生成されたコーヒー豆の還元糖がアミノ酸と反応し「メイラード反応」が起きることで珈琲豆が黒くなることがわかりました。今後は、焙煎方法で変わる成分が及ぼす味覚や人体への影響にも注目し実験を進め、健康状態やニーズに合ったコーヒーの飲み方を提案し、健康的に楽しくコーヒーと生活が結び付けられるようにしたいと抱負を語ってくれました。

  • ※メイラード反応…
    食品に含まれる糖とアミノ酸との間で褐色物質ができる反応のこと。

高校の部 奨励賞 11年生 青木英恵さん
研究タイトル:「酒粕の美味しい活用法」

酒粕には腸内環境の整備や肥満予防効果があると言われています。青木さんは、お母さまが作る「酒粕甘酒」が大好きで、美味しく飲む条件と保存方法を、酒粕を溶かす温度・経時変化・保存温度など科学的に検証しました。その結果、「酒粕甘酒」は、常温で水に溶かした後、数日間保存することで甘み・旨味が上昇することがわかりましたが、この条件では腐敗の心配もあるため、まだ検討の余地があります。今回の実験で「酒粕」の力を引き出す方法が見えたことで、酒粕の利用方法をもっと検討していきたいと今後の抱負を語ってくれました。

高校の部 努力賞 11年生 岩﨑真奈さん
研究タイトル:「ドライフルーツに存在する酵母の研究」

岩﨑さんは中学生の時にパンの研究を行い、酵母づくりに挑戦した経験から酵母の発酵条件を探る研究を始めました。レーズンなどのドライフルーツを用いて酵母液を作成した結果、ドライフルーツと水を混ぜ恒温槽に28℃程度で1〜2週間放置すると発酵能力の高い酵母液を作成できることがわかりました。さらに、単糖類の添加で発酵能力が向上することもわかりました。また、グルタミン酸を含むこともわかり旨味成分としての利用が示唆されました。今後は、酒粕などドライフルーツ以外のものでも挑戦し、天然酵母を自宅で気軽に作れるようにすることで、美味しく健康的な食生活の普及に貢献したいと抱負を語ってくれました。

高校の部 努力賞 12年生 小俣里奈さん
研究タイトル:「ベジブロスの効率的な成分抽出法」

小俣さんは、国際機関の研修で飢餓や難民の問題やSDGsに興味を持ち、普段は捨てられてしまう野菜片からベジブロス(野菜出汁)を作る研究を始めました。90℃のお湯50mlに普段の料理には使わない野菜の皮や切れ端を7.5g入れ、温度を保ちながら30分加熱することで最も多くグルタミン酸を抽出することができました。ベジブロスはグルタミン酸や抗酸化物質が豊富に含まれているため、野菜片の有効な活用方法の一つと言えます。子供や高齢者でも安心して飲めるもので、栄養素も豊富に含まれていることから病院食などへの活用も期待できます。また、フードロスをはじめとするSDGsの様々な問題の改善にもつながる可能性があるかもしれませんと話してくれました。

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