【サンゴ研究部(高校生)】国際大会総合1位の快挙!シンガポール研修&ビンタン島でのサンゴ移植活動を実施!
7月30日(木)〜8月5日(水)の7日間にわたり、本校の生徒28名がシンガポール研修に参加しました。このうちサンゴ研究部からは6名の生徒が参加し、国際大会での発表をはじめ、インドネシア・ビンタン島でのサンゴ移植活動や最新海洋施設の視察など、独自のフィールドワークを実施しました。
シンガポール マーライオン
サンゴメンバー集合写真
大会集合写真研修の主な内容と活動の様子
①【国際大会参加】総合1位(応用科学部門)を受賞!
8月1日(土)〜2日(日)、シンガポールの国立南洋工科大学(NTU)を会場に、中高生対象の国際探究コンテスト「Global Link Singapore 2026」が開催されました。アジア太平洋地域をはじめ世界各国から生徒が集い、日頃の研究成果を英語で発表・議論する大会。12の国と地域(イギリス、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、ブータン、ベトナム、マレーシア、台湾、中国、日本、香港)から総勢430名が参加。
白熱したプレゼンテーションと質疑応答が行われた結果、サンゴ研究部の鬼頭君が「Applied Science(応用科学部門)」において見事総合1位を受賞する快挙を成し遂げました!書類選考で選出されたブース発表の31件が口頭発表を行い、3件が全体プレゼン発表に進出。最終決勝戦では1位に輝きました。日頃の綿密なデータ採取と研究姿勢、社会への貢献度、英語での論理的なプレゼンテーションが高く評価された結果となりました。




②【フィールドワーク】インドネシア・ビンタン島でサンゴの移植活動を実施
大会発表を終えた翌日の8月3日(月)、早朝6時過ぎにホテルを出発し、高速フェリーで約60分かけて隣国インドネシアのビンタン島(リアウ諸島)へ渡りました。



サンゴ研究部では、これまで沖縄県や静岡県、そして2025年度からは千葉県勝山においてモニタリング活動を続けてきました。生徒・教員とも、mic21(株)の協賛によりダイビングライセンスを取得しており、先月は鹿児島県・喜界島にてNPO法人「喜界島サンゴ礁科学研究所」の研究員から本格的なリーフチェック手法を学んだばかりです。
今回のビンタン島フィールドワークは、これまでの経験をさらに一歩進め、「海外のサンゴの現状を直接確認すること」、そして「実際のサンゴ移植手法を現地で体験し、今後の勝山での活動に活かすこと」を目的として実施しました。現地では専門ガイドより移植の手法や注意点についてすべて英語でレクチャーを受け、ボートで移植ポイントへ移動。ダイビングを行いながら、実際に海中で金属構造物にサンゴのフラグ(断片)を一つひとつ手作業で丁寧に固定していきました。


作業後は周辺の海洋生態系を観察するダイビングも行い、自分たちの植え付けたサンゴが育つ未来の海に思いを馳せながら、実践的な学びを体得しました。


③【最新施設視察】シンガポール・オーシャナリウムで見学した最先端の育成ラボ
入口で記念写真研修期間中、リニューアルされた「シンガポール・オーシャナリウム(Singapore Oceanarium)」の視察も行いました。単なる水族館の展示鑑賞にとどまらず、最先端の培養ラボや先進的な保全プロセスを間近で観察することができました。精密に環境コントロールされた空間でのサンゴ育成手法や、現場で行われている多様な保全アプローチに触れた生徒たちは、自分たちの研究をより発展させるための新たな知見を得ました。


大型水槽
サンゴ礁についてのパネル参加生徒のコメント(6名)
11年 鬼頭佑成

今回、Global Link Singaporeの応用科学分野において、最高賞であるグランドアワードを受賞させて頂きました。これまでの国内大会での発表内容を大きく一新し、「自分の研究を専門外の様々な分野の方々にどう伝えるか」というアウトリーチの視点を意識した発表を行うことができました。海外の人に発表する機会は今回が初めてで緊張しましたが、高く評価していただけたことは大きな自信となりました。本受賞は、日頃から研究指導をしてくださった顧問の先生方、発表資料への明確なアドバイスをしてくださった部員やOBの皆様、そして英語発表練習をしてくださったELFの先生の支えがあったからこそ成し遂げることができました。今後もこの経験を糧にさらに研究を深め、持続可能な海洋資源開発の実現に貢献してまいります。
11年 吉野凛月
左:吉野さん、中:吉住さん、右:義澤さん今回の研修を通して発表を英語で行う難しさと、達成感を得ることができました。また、ビンタン島のダイビングではサンゴの移植体験を行い、自分たちがいつもやっている移植方法とは違う方法での移植を知ることができました。他にもプラスチックの回収を行い、海を綺麗にするイベントがある事を、現地の方々から知ることができました。今回の研修では、自分が知らなかったことを学び、自分ができなかったことをする良い機会になりました。今回学んだことを、自分たちの活動に昇華させていきたいです。
11年 平山海翔

今回の研修で、自身の研究や実験を海外で発表したことにより、日本とはまた違う緊張感を味わうことができました。また、様々な言語が飛び交う会場内で会話を行い、母国語以外の言語で発表するという初めての経験ができ、参加して良かったと強く感じています。さらに、ビンタン島でのダイビングではサンゴの移植を体験し、その難しさを学ぶとともに、多くのサンゴ礁を観察することができました。
11年 和田ひなた

海外での発表、研修を経験して、日本では得ることが難しい海外の方々とのつながりを得ることができた。同年代で専門的な話ができるのは滅多にないことだったため、この経験を活かしこれからの研究にも役立てていきたい。また、南洋工科大学の佐藤先生からも研究に関する助言をいただけたことは、とても貴重な機会だった。さらに、インドネシアで行った移植方法の体験は、今後の自分たちの移植活動に関して新たな知見を広げる機会となった。
10年 義澤舞千
今回のGLS研修を通して、英語は世界共通の言語で相手と意思疎通をするために大切な言語なのだと改めて気付くことができました。今回の研修で色んな国の人と喋る機会があったのですが、あまり英語が得意ではないため自分の思っていることが言えなかったので英語をもっと勉強しておけばよかったなという後悔ともっと英語を学んで言いたいこと、思っていることを相手に伝えたいという目標ができました!この研修に参加していなかったら英語での対話への苦手意識がどんどん強くなっていっていたと思います。本当にこの研修に参加してよかったと思いました!
10年 吉住実咲
左:義澤さん、右:吉住さん本研修では、ビンタン島での滞在が特に記憶に残っています。島にいたどの人も穏やかで、全体的にゆったりとした雰囲気が流れていました。また、島で見たサンゴは大型のものが多く、東京湾や沖縄とはまた異なる環境で生息していることが実感できました。部室に帰ったら、撮影した動画をもとに種の同定をしたいです。
今後の展望
シンガポールを後に今回の海外研修を通じ、海外でのサンゴ保全の実状を肌で学ぶという大きな目標を達成しました。玉川学園サンゴプロジェクトは、児童の純粋な疑問から始まった取り組みです。創立者・小原國芳の教えである「百見は一労作に如かず」の言葉通り、生徒たちは自ら試し、労作し、体得しながら答えを探し続けています。手探りで始まった本プロジェクトですが、現在は生徒が「潜水班」「研究班」「広報班」に分かれ、それぞれの強みを活かして主体的に活動しています。この多様性が専門家や企業との連携を広げる原動力となっており、教員は機会や環境を提供する伴走者として支えています。
今後は、喜界島で習得した「サンゴ被覆測定(リーフチェック)」とインドネシアで学んだ「サンゴ移植技術」を融合させ、千葉県勝山(東京湾北限域周辺)での研究・保全活動をより進化させていきます。
海洋環境の変化をデータとして正確に捉え、地域に根ざした情報発信や啓発イベントを行うなど、今後も「変化を捉え、自ら変化を生み出す」探究活動を推進していきます。





