2013年・春 眠りについて
春学期がスタートしました。新しい場所に行ったり、新しい出会いがあったり、毎日が緊張の連続です。自分でも意識しないうちに、一生懸命その場所に馴染もうとして無理をしてしまうこともあるかもしれません。あまりあせらないで、自分のペースを大事にしながらやっていきましょう。
忙しい時こそ、しっかり眠って翌日に備えたいものです。でも、なかなか上手くいかないこともあります。ある男性は、「やらなくてはならないことがあって、本当に忙しい。夜も寝つけなくなるので寝酒したりするけれど、いつも疲れている」と話していました。しっかり眠れない状況が続くと、体だけでなく心も疲労困憊してしまいます。これでは作業がはかどらないし、どんどん気分も沈んでいってしまいます。では、よりよく眠るにはどんなことが必要になるのでしょうか。
厚生労働省による「健康づくりのための睡眠指針 ~快適な睡眠のための7箇条~(平成15年)」を見ていきましょう。
(1) 快適な睡眠でいきいき健康生活
- 快適な睡眠で、疲労回復・ストレス解消・事故防止
- 睡眠に問題があると、高血圧、心臓病、脳卒中など生活習慣病のリスクが上昇
- 快適な睡眠をもたらす生活習慣
- ~定期的な運動習慣は熟睡をもたらす
- ~朝食は心と体のめざめに重要、夜食はごく軽く
(2) 睡眠は人それぞれ、日中元気はつらつが快適な睡眠のバロメーター
- 自分にあった睡眠時間があり、8時間にこだわらない
- 寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が減る
- 年齢を重ねると睡眠時間は短くなるのが普通
(3) 快適な睡眠は、自ら創り出す
- 夕食後のカフェイン摂取は寝付きを悪くする
- 「睡眠薬代わりの寝酒」は睡眠の質を悪くする
- 不快な音や光を防ぐ環境づくり、自分にあった寝具の工夫
(4) 眠る前に自分なりのリラックス法、眠ろうとする意気込みが頭をさえさせる
- 軽い読書、音楽、香り、ストレッチなどでリラックス
- 自然に眠たくなってから寝床につく、眠ろうと意気込むとかえって逆効果
- ぬるめの入浴で寝付き良く
(5) 目が覚めたら日光を取り入れて、体内時計をスイッチオン
- 同じ時刻に毎日起床
- 早起きが早寝に通じる
- 休日に遅くまで寝床で過ごすと、翌日の朝がつらくなる
(6) 午後の眠気をやりすごす
- 短い昼寝でリフレッシュ、昼寝をするなら午後3時前の20~30分
- 夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響
- 長い昼寝はかえってぼんやりのもと
(7) 睡眠障害は、専門家に相談
- 睡眠障害は、「体や心の病気」のサインのことがある
- 寝付けない、熟睡感がない、充分眠っても日中の眠気が強い時は要注意
- 睡眠中の激しいいびき、足のむずむず感、歯ぎしりも要注意
どうやら、寝酒はあまり良い方法ではないようです。上記のことを参考にして、より良い眠り方を自分なりに考えてみると良いかもしれません。眠れなくてつらい時には無理せずに、早めに医師に相談しましょう。
(健康院カウンセラー)