本物にふれる教育
創立者小原國芳は常に「一級品教育が大切である」と考えていました。
1930(昭和5)年には、生徒の「どうせ習うなら、世界で一番スキーのうまい人に教わりたい」という言葉に応えるべく、当時“スキーの神様”と呼ばれたオーストリアのハンネス・シュナイダー氏を招聘しました。その後もデンマーク体操(基本体操)の考案者ニルス・ブック氏など各分野での第一人者を数多く招聘しています。
現在も各分野の著名人をお招きして、講演や実技指導などを行っていただいているほか、大学「研修行事」では演劇鑑賞、音楽鑑賞をはじめ歌舞伎や能・狂言といった伝統文化の鑑賞など一流の芸術文化に触れる機会を数多く設けています。
また「本物=実物」という面から、教科書に載っている挿絵や写真だけではなく、実物を見る、触ることでその質感を感じ取り、理解を促す教育も活発に行っています。
教育系資料を中心に、芸術作品も収蔵する教育博物館はキャンパス内にあることから、授業や実習でも活用されています。小学生の社会科の授業で縄文・弥生時代の土器にふれた児童からは「表面がざらざらしている」「重たい」といった感想が聞こえてきます。この感覚は教科書からだけでは決して得られないものです。また大学の博物館実習でも、本物を用いての作業は、実践さながらの緊張感をもって行われています。
このほかにもさまざまな機会で本物に触れる教育が行われております。世界一あるいは一流のものは見る者に衝撃や感動を与え、一人ひとりの心により印象深く刻まれるものです。この感情こそが、真理を追究する者にとって大切なものであると玉川学園は考えます。