2020年・秋 インフルエンザの流行と予防について
今年もインフルエンザの季節が近づいてきました。今シーズンは、新型コロナウイルス感染症との同時流行も危惧され、インフルエンザの流行状況やワクチン接種について注目されています。
ワクチン接種の効果および接種時期
インフルエンザワクチンは、発症をある程度抑え、重症化を予防する効果があるため、現在高齢者や基礎疾患のある方、また医療・介護従事者には積極的に勧められています。インフルエンザワクチンは、ワクチン株と流行株が一致している場合、65歳以下の成人における有効率は70~90%です。これより、ワクチン接種でインフルエンザに備えることは、一定の効果があると考えられています。
通常日本では、インフルエンザは11月~3月頃に流行します。ワクチン接種による効果が出現するまでに2~3週間程度を要することから、11月中旬までにワクチン接種を終えることが望ましいと考えます。なお、個人差があるものの、ワクチンの効果は5ヶ月程度持続します。
日常生活でできる主な予防策
- 十分な休養・栄養・水分をとり、規則正しい生活を送る
- 人ごみや繁華街への外出を控える
- 適度な室内温度・湿度・換気を心がける
- こまめな手洗いと手指消毒の励行
インフルエンザにかかった場合
療養期間は発症後5日を経過し、かつ、解熱後2日を経過するまでを目安とし、医師の指示に従って自宅療養してください。
今年は新型コロナウイルス感染症の動向が未知数です。同じ飛沫感染によって広がるインフルエンザを予防していくことは、新型コロナウイルス感染症に対する予防策でもあります。日常生活でできる予防は、ぜひ実践してください。