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2022年・春 新型コロナウイルス感染症について~後遺症、ワクチン接種など~

新型コロナウイルス感染症は、オミクロン株感染者数がピークアウトし、世界の新規感染者数は減少傾向ですが、学内では未だ新規感染者が減少していない状況です。4月には、100人以上の大学生感染者の報告があり、大型連休後も感染者の報告が続いています。

  1. 新型コロナウイルス感染症の後遺症について
    初期の発熱などの症状が回復した後に、強い倦怠感(起き上がれないなど)、咳、呼吸困難などが続くことがあり、感染よりおよそ1か月間を過ぎても症状が続く場合、「罹患後症状」「後遺症」などと呼ばれます。後遺症が起こる頻度は、各国の報告により異なりますが、新型コロナウイルス感染症にかかった人の10%から30%と多く、世界中の人々が後遺症に苦しんでいます。東京都の「コロナ後遺症相談窓口」の相談者のうち25%が20代以下であり、皆さんの年代にも無縁のことではありません。今年度に入り、本学の複数の学生からも、後遺症、あるいはその疑いで、復学が遅れるケースが報告されてきています。
  2. 3回目(追加)ワクチン接種の効果
    オミクロン株に対する発症予防効果は、2回目ワクチン接種から25週間後には10%程度に低下することが示されています。ここで、3回目(追加)接種をすることにより、その2~4週間後には発症予防効果が60~75%まで高まるとされます。この発症予防効果は、時間経過とともに低下しますが、入院予防効果(重症化予防効果)は、追加接種後2~4週目は92%、5~9週目は88%、10週目以降では83%と、比較的長期にわたり維持されることが確認されています(英国健康安全保障庁報告 2022年3月17日時点)。つまり、3回目ワクチン接種は、発症予防効果・重症化予防効果を再上昇させ、重症化予防効果については一定期間保たれるということがわかります。

日本では重症者が減少した状態ですが、後遺症は軽症者でも多くみられ、今のところ「感染しない」こと以外、これを確実に防ぐ方法はありません。また、後遺症については、その実態や原因機序が明らかにされておらず、確実な治療法もありません。長くかかる場合、大学生活にも大きな支障をきたすと考えられます。皆さんも、どうかこの現実を知っていただき、今一度、基本的な生活上の感染防止対策や、3回目ワクチン接種についても考慮してほしいと考えます。

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