スタッフ便り
vol.1 2025.4.1
睡眠と健康

春は仕事、学業、そして社交活動などが多忙となり、十分な睡眠の確保が難しいことがあるでしょう。適切な睡眠は、皆さんの思う以上に身体や精神の健康に多くの効果をもたらします。
睡眠の効果
ヒトの身体では、睡眠中に、細胞の修復や成長が促進されます。各種ホルモンの分泌が活発になり、筋肉の修復、骨の成長、免疫システムの強化等が行われます。また、良質な睡眠は学習や記憶の向上に寄与します。睡眠中に脳は情報の整理や処理を行い、次の日の認知機能が向上するともわかっています。さらに、十分な睡眠はストレスホルモンのコントロールに寄与し、ストレスや不安の軽減にもつながります。睡眠による体と心のメンテナンスは、人間にとって欠かせないことが、科学的にも解明されてきました。
良質な睡眠のため心がけるべきこと
睡眠の質を向上させるためには、夜一定の時間に寝て、朝一定の時間に起きる習慣を身につけることが重要です。学業・仕事などにより難しいこともありますが、できる範囲で心がけてみてください。
- 寝る前にカフェインやアルコールを摂取すると、眠りの質が低下します。少なくとも睡眠5時間前から、カフェインやアルコールの摂取を控えましょう。
- ストレスは睡眠に悪影響を与える大きな要因の一つです。自分なりの適切なストレス管理・軽減技術を取り入れ、睡眠前からリラックスできる時間を確保しましょう。一人で解消が難しいと感じたら、カウンセリングや心療内科に相談することも一つの方法です。
- 寝室では、快適な室温や一定の暗さを維持できる静かな環境を作り出すことで、良質な睡眠を促進できます。
- 日中の適度な運動は、夜の良質な睡眠をもたらします。個人に合った運動習慣を身につけましょう。
睡眠不足による健康障害
睡眠不足が人間の心身に与えるダメージは、「睡眠負債」ともいわれ、重篤な健康障害につながります。睡眠不足は記憶力の低下や感染症にかかりやすくなるなどの短期的な弊害を生みます。さらに長期的には、動脈硬化や心臓血管疾患のリスクを増加させること、精神面ではうつ病の発症リスクを増加させることが知られています。睡眠不足はけして侮ることはできず、学業や仕事にも悪影響を及ぼしかねないものです。風邪をひきやすい、学習の能率が悪い、または、疲れたり、イライラしやすいなどの症状があるときは、一度ぜひ自分の睡眠習慣について見直してみてください。