小原國芳の胸像
聖山にある「創立者小原國芳の胸像」は、当時の山田貞実教授(美術)と大学美術部学生たちによる3カ月におよぶ大労作により造られ、昭和32(1957)年2月28日に現在の場所に建立された。制作日程が大変少なかったため、放課後や授業の余暇を利用して、約1カ月間連日連夜、土を運び、土を盛り、土を刻んで不眠不休の努力が続けられた。
実は、すでに昭和9(1934)年に藤川勇造氏(二科会の彫刻部長)の手によって「小原國芳の胸像」は造られていたが、戦後、盗難にあい、ついにその行方はわからないままとなった。そして、上述のとおり、昭和32(1957)年に再建された。
この胸像の台に刻まれている「小原先生」という文字は、玉川学園の校歌を作詞した田尾一一氏の筆によるものである。
参考文献
小原國芳編『全人』No.92 玉川大学出版部 1967
玉川学園五十年史編纂委員会編『玉川学園五十年史』玉川学園 1980