人を楽しませるために 落語の舞台化に挑戦
芸術学部 パフォーミング・アーツ学科3年 竹内順平さん
一人でも多くの人を楽しませたい。
その夢を将来へとつなげるために、
さまざまな方法を模索する竹内さん。
たどりついたひとつの形は「落語」でした。
アメリカ公演で日本文化への想いを新たに
3月26日~4月14日に行われた芸術学部恒例の「アメリカ桜祭り公演ツアー」。学生による和太鼓と日本舞踊をアメリカ各地で披露しました。和太鼓チームの竹内さんは、公演を通して日本の伝統芸能の魅力をあらためて感じたと言います──

竹内さん: 「公演には非常に多くのお客さんが集まってくれました。ペンシルバニアのハーバーフォード大学では、700人収容のホールがはじめて満席近くまで埋まったそうです。ワシントンの桜祭りでは人が会場からあふれていました。それだけ多くの人が日本の文化に高い関心を持っているんです。実際、見に来てくれた人は日本の文化や伝統にとても詳しく、日本人が自国の伝統芸能に無関心なことが恥ずかしいほど。日本の伝統芸能の魅力を再認識しました」
すべては“人を楽しませる”ために
そもそも竹内さんが芸術学部へ入学したのは、「とにかく人を楽しませたい」という想いから。そのために自分はなにをしたらいいのか。なにができるのか。いろんな道を模索中──
竹内さん: 「今は将来に向けていろいろな方法を試しています。和太鼓への挑戦もそのひとつ。ほかに演劇の勉強にも力を注いでいます。昨年は毎年6月に青山円形劇場で行われる『パフォーミング・アーツフェア』に参加し、企画・演出・出演を手がけました。演目は立川志の輔の新作落語『みどりの窓口』の舞台化。観客にも好評で、“落語に興味が湧いた”と言っていただけました。演出ができたのも良い経験でした。大変な仕事ですが、自分の考え方を詰め込み自分の作品として披露できる喜びは、ほかには代えられないものでした」
日本の伝統芸能「落語」への情熱


日本の伝統芸能を大切にしたい。そして、なにより人を楽しませたい。その想いを実現できる形のひとつが「落語」なのかも知れない──
竹内さん: 「落語は日本の庶民的な伝統芸能。しかし、現代では難しそうなどのイメージで敬遠する人もいます。少しでも多くの人に日本の伝統芸能の魅力を伝えたいし、落語を楽しんで欲しい。だから、落語の舞台化に挑戦しました。将来の進路はまだ決めていませんが、人を楽しませる方法として落語はとても魅力的だと考えています」
そして、2度目のパフォーミング・アーツフェアへ
今年6月に行われるパフォーミング・アーツフェアでは、再び落語をもとにした舞台を企画している竹内さん。事前の学内コンペティションでは、高い支持を得て公演が決定しました──

竹内さん: 「今年も立川志の輔の新作落語『七福神』をもとにした舞台を企画。演出も手がけます。役者もスタッフも力のある信頼できるメンバーが集まりましたし、きっと面白い舞台にできると思います。見に来てくれたお客様が楽しんでくれて、一人でも多くの人が落語に興味をもってくれることを願っています」