牛の乳搾りから夕食作りまで、いろんなことに園児が挑戦した、幼稚部合宿。
幼稚部での大きなイベントといえるのが、年長の園児が行う1泊2日の合宿です。今年度も6月24日(金)から25日(土)にかけて行われました。
みんなで大きなてるてる坊主を作り、この日を待ちわびていた園児たち。願いが伝わり、何とか雨は降らずにすみました。
1日目はまず「こどもの国」へ行き、牛の乳搾りを行いました。路線バスに乗ってこどもの国に到着した園児たちは、もうワクワクした気持ちが抑えられません。6グループに分かれ、あらかじめ計画した遊び場に向かって移動しました。遊具でおもいっきり遊び、その後いよいよ乳搾りです。「乳搾りの際には大きな声を出さない、後ろに立たない、そして台の上に手や足を置いてはいけません」という係員の方の指示に対して「はい!」と元気よく返事をしますが、目にした牛の大きさに、尻込みしてしまう園児も。それでも実際に小さな手で牛の乳に触れ、牛乳を搾り出してみると「うわぁ」と歓声が上がりました。
玉川の丘に戻ってくると、グループに分かれて夕食作りに取りかかります。今回のメニューはカレーライスとサラダ。カレーライスの具材はグループごとに考え、サラダに入れるレタスはキャンパス内にあるLED農園「サイテックファーム」で作られたものを分けてもらいました。先生に教わり、そして手を添えてもらいながら、一人ひとり順番に包丁で野菜を切ったり、鍋で炒めたりしてみます。時間はかかってしまいましたが、時間をたっぷりかけて自分たちで作ったごはんはやっぱり「おいしい!」
夕食後は大体育館でシャワーを浴びて、砂場前で花火を楽しんだら、この日は就寝です。
2日目は6時半に起きて布団を片付けたら、皆で朝食を摂ります。使用する牛乳は、昨日の牧場で購入したもの。自分たちが乳搾りをした牧場で作られた牛乳だと思うと、おいしさもひとしおです。朝食を食べ終えたらグループに分かれて美化労作を行い、帰り支度をし、10時半には保護者の皆さんと一緒に帰宅の途につきました。初めての幼稚部合宿は、ほとんどの園児にとって乳搾りはもちろん調理さえも初めてで、すべてワクワクするような経験だったはず。帰宅後、お父さんやお母さんに話したいことがいっぱいだったのではないでしょうか。
玉川学園幼稚部では、園児たちの「やってみたい」という自発行動を重視し、実際にやってみるという経験の機会を大切にしています。今回の乳搾りも、「大学の農学部には牛がいるらしい」という話から、乳搾りをしてみたいという声が上がったことが発端でした。けれども農学部で牛を飼育していたのは以前のことで、現在は飼っていないことが分かり、乳搾りはこどもの国で体験することになったのです。また、こどもの国へ行く路線バスに乗るために、事前に停留所を確認に行ったり、布団屋さんに電話をかけて宿泊に使う布団を借りるお願いをしたり(実際には玉川学園の職員が担当者として応対)と、園児は自分たちで準備に取り組みました。また当日の片付けや美化労作なども、皆で協力し合いながら行いました。楽しい思い出というだけでなく、園児一人ひとりにとって大きな成長の機会となったに違いありません。