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アクア・アグリステーション壁面デザインに芸術学部学生が追加装飾を実施

2016.08.23

2016年4月から運用を開始したアクア・アグリステーション。その壁面には、芸術学部の学生たちがアワビをモチーフにしてデザインした「アクア・メディア・パネル」が設置され、暗くなると、LEDの光に照らされたアワビが幻想的な風景を創り出しています。この「アクア・メディア・パネル」に2016年春に開講されたメディア・デザイン学科の授業「空間・環境造形B」の履修者14名が追加の装飾を施すことになり、7月27日(水)に設置作業が行われました。
今回追加装飾されたのは、16枚のアクア・メディア・パネルのうち8枚と玄関に飾られるパネル1枚で、サンゴをモチーフとした造形物をパネルにつけ、その裏から白色や電球色のLED照明をあてる光の演出を加えたものです。
「アワビの螺鈿模様を生かしたデザインとマッチするのは、海の中の生物のモチーフであろうと考えました。」と話すのはこの授業を担当している田中敬一教授。学生たちとともにアクア・アグリステーションに何度も足を運び、閉鎖環境における循環システムや、アクア・アグリステーションの特徴をヒアリングしました。そこで、完全閉鎖循環式陸上養殖システムでは石化したサンゴが重要な役割をしていることがわかり、題材にしようと考えたのです。
田中教授は「本物を使いたかったのですが、石化したサンゴはもろく、加工が難しい。ディスプレイ用のギミックも考えたが、やはり人間が作った模造品であり、本物に勝るものはなかった。おもいきって造形作品にするほうが、より面白いバリエーションが楽しめるのではないかと発想を転換し、学生たちと相談して、独立気泡発泡ボードでサンゴを造形することにしました。」とサンゴのデザインについて語りました。
学生たちはサンゴの画像やその生態などについて調べ、それぞれが気に入ったサンゴのデザインを選びました。全く違うサンゴを選び、その数は21にもおよびました。それらからインスピレーションを受けて、サンゴ造形を作成しました。

1枚のアクア・メディア・パネルに取り付けられたサンゴ造形は、4~5点。「似たようなものが一つのパネルに無いように配置するのが大変でした」と語るのは、ボランティアでパネル設置に携わった学生たちです。授業の空き時間を利用して、サンゴ造形の設置からLED電球の配線、電源供給のための配線などを田中教授にアドバイスを受けながら準備を進めてきました。

設置作業当日は、あらかじめ設置図面を準備して臨みました。パネルが設置されるのは、かつて温室だったガラス張りの建造物の内部と本施設の間のわずか幅1メートルほどの部分です。狭いうえに空調設備もなく、室温が40度を超える状況下での作業は想像していたより大変なものでした。設置の準備を進める学生たちの額には、玉のような汗が。それでも、普段はメディア・アーツ学科でコンピュータミュージックを専門に学んでいる学生は、「普段はパソコンでの作業がほとんどなので、こういった作業はとてもやりがいがある」と楽しんで取り組んでいました。学生たちは水分と休憩をとりながらパネルの位置を確認し、「左上がりだよ」「もう少し上」と微調整の声を掛け合います。場所が定まったところで電気配線などを目立たないように束ね、コンセントにつないでみると、用意した電源コードが長すぎたことが判明。コードを短くし、電源プラグを再度付け替える作業をしなくてはなりませんでした。「簡単にできるよ!」とこの作業を買って出たのは、2名の男子学生。工業高校出身でこのような作業は何度もやってきたとのこと。「工業高校で学んだことが芸術分野で活かせるとは、思ってもみなかった。勉強していてよかった」と言いながら、他の学生にもアドバイスしていました。

教員と学生が時に和やかに連携して作業を進め、設置は完了しました。作業に関わった学生たちは、「自分たちが作った作品が『形』になるのが嬉しい」「暑い中、取り組んだかいがありました」と喜びのコメントを寄せてくれました。
こうして完成したアクア・アグリステーション壁面デザイン。今回設置された新しい光の演出は、10月頃から見ることができるようになります。

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