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爽やかな秋の一日、玉川の生徒、学生が一堂に会する『第88回体育祭』が開催されました。

2016.10.28

10月10日(月)の体育の日、玉川学園では体育祭が行われました。雨天のため2日間にわたり順延になりましたが、生徒の願いが通じたのか、無事開催の運びとなりました。待ちわびていたのは生徒だけではありません。観覧に来られた保護者の方も例年以上に多く、開会式が始まる1時間前にはほとんどの観客席が埋まっていました。

玉川学園の体育祭は今年度で88回を数え、伝統ある秋の行事のひとつです。そして幼稚部から大学生(教職課程履修者)までの園児・生徒・学生が参加する、玉川の一貫教育を象徴する行事でもあります。
開会の言葉として小原芳明学園長の「我々の競争相手は無限大の大空、確乎不動の大地。今日一日、しっかり身体を動かしましょう!」という挨拶があり、今年度の体育祭がスタートしました。

最初の競技は「徒競走」です。幼稚園児から4年生までが、それぞれの年齢にあった距離を走ります。その懸命に走る姿を見て、観客席からは応援の拍手が沸き起こります。特に幼稚園児がゴールで待つ先生に向かって一直線に走る様子には、大きな歓声が上がります。また1〜4年生による「玉入れ」では2年生が他の組の倍近い玉を入れたり、9〜12年生男子による「綱引き」では一歩も引かない名勝負があり、大いに盛り上がりました。
伝統的な運動会の競技種目だけでなく、個性的な種目も少なくありません。5〜8年生が行う「スネークレース」は、4、5名で列を組み、前の人の腰に巻かれている帯を掴んだまま、キャタピラのように後ろに倒れ込んだり一気に起き上がったりしながらゴールをめざすというもの。焦りは禁物で、チームワークが求められます。また9-12年生女子による「綱奪い」は、その名の通りグラウンド中央に置かれた何本もの綱を奪い合い、できるだけ多くの綱を自分たちの陣地へと運ぶというもので、的確な判断が求められます。また大学生による「大綱奪い」は、100メートルを全力疾走して一本の綱を引き合うといった、趣向を凝らした種目が印象的でした。

徒競走 幼・1~4年生
玉入れ 1~4年生
綱引き 9~12年生男子
スネークレース 5~8年生
綱奪い 9~12年生女子
大綱奪い 大学生
大空の下で 幼・1~4年

そして玉川学園体育祭の大きな特徴ともいえるのが、グラウンドをいっぱいに利用した演技種目が充実していることです。
幼稚部の園児と1-4年生による「大空の下で」では、毎年4年生が園児をサポートしつつ演技を行いますが、今年度は4年生が動かす縄を園児がくぐり抜けるなど、かわいらしい演出も見られました。5-8年生による棍棒と旗を使ったダイナミックな「Swing & Wave」。9-12年生は男子が棒を打ち鳴らしたり、やぐらを組むなど力強い躍動を見せる「棒体操」、そして女子がボールを用いてしなやかなダンスを見せる「ボール・徒手体操」を披露。大学生は布体操、徒手体操とエアロビックを組み合わせた「基(MOTOI)」というように、各学年が時間をかけて練習を重ねてきた成果を披露しました。

Swing & Wave 5~8年生
棒体操 9~12年生男子
ボール・徒手体操 9~12年生女子
"基(MOTOI)" 大学生

これらの種目は体育祭で毎年行われているものですが、少しずつ振り付けを改良し、進化しています。そうしたことも、演じる側、見る側がともに楽しめる理由なのかもしれません。他にも、5年生から大学生で構成された体操部が華麗な演技を見せるなど、楽しいものからレベルの高い演技までみどころ満載だった体育祭。今年度も1年生から大学生の選抜メンバーによる手に汗握るリレーで、全種目が終了しました。

体操部演技Ⅰ 5~12年生・大学生
選抜リレー

閉会式では、各組の得点が発表されます。今年度は340点を取った赤組の優勝となりました。その発表を聞き、飛び上がって喜ぶ生徒たち。2位の黄組も335点を獲得するなど各組の力が拮抗した大会となり、観客席からも惜しみない拍手が送られました。グラウンドに揃った全生徒を前に、小原学園長からも「少し寒かったけれども、良い体育祭でありました。常日頃、健康であることを忘れないようにしてください。明日からは、頭の動きも活発にするよう努めてください」という労いの言葉がありました。降壇した小原学園長を待ち構えているのは大学生たちです。今年度も学生たちによる胴上げが行われ、小原学園長の身体が天高く舞い上がりました。

参加した皆にとって忘れられない思い出となる体育祭ですが、そこには多くの学びの機会があります。年下の世代にとって、上級生はいいお手本です。幼稚園児から大学生までが一緒に参加することで、4年生が幼稚園児をサポートするなど、他者を気遣うことを学びます。体育祭の運営進行を担当したのは教育学部の保健体育免許取得希望の学生ですが、そのきびきびとした立ち振る舞いは、生徒たちのよい目標になっているようです。
さらに放送を担当したのは9-12年の放送部と教育学部2、3年生の保健体育免許取得希望者、開会式や閉会式の演奏を担当したのは5-12年生で構成される吹奏楽部です。吹奏楽部は10月22日(土)に名古屋国際会議場で開催される「全日本吹奏楽コンクール」に東京都代表として出場する予定ですが、素晴らしい演奏で体育祭を華やかに演出しました。また体育祭のパンフレットのデザインは毎年公募していますが、今年度は6年生の描いた作品が採用されました。こうしたさまざまな学びの機会が得られるのも、学園全体で行う体育祭のメリットといえるでしょう。

爽やかな秋の一日、今年度の体育祭も、こうして無事に幕を閉じました。

【動画掲載】体育祭当日の様子を動画でご案内しています

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