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皆で一つのことに取り組むことを学ぶ。幼稚部の年長合宿が今年も行われました。

2017.07.26

6月23日(金)と24日(土)の2日間、幼稚部の年長合宿が行われました。毎年この時期に行われるこの行事は、子供たちの大きな成長の機会にもなっています。

今年度の合宿ではDIYに挑戦しました。数人のグループに分かれ、テーブルや物入れといった家具や、経塚山のメダカ池にかける橋、小屋の柵(ラティス)など、大がかりな作品ですが、自分たちが幼稚部の生活の中で使うものの製作に取り組みました。木材の採寸や難しい工程は先生たちに手伝ってもらいますが、金づちやのこぎりを使った最終工程を子供たちが担当します。どういう順番で、誰が何を担当するのかを最初に確認する子供たち。また、先生たちは最初にお手本を見せる際にわざと間違えて教えたりしますが、すかさず子供たちから「違う! 違うよ!」と大きな声が上がります。
実際に工具を使用する際には、先生がしっかりとサポートして行います。板に釘をきちんと打ち付けたり、のこぎりで木材を切り終えるたびに、「できた!」と大喜び。小さな子供たちにとって木工作品の製作は重労働です。しかしこうした経験と達成感が、自主的な労作へとつながっていきます。
そしてお楽しみのおやつの時間。用意されているのは、園内で穫れた夏みかんを使用した冷たいゼリーです。これは子供たちが昨日のうちに自分たちで作っておいたもの。慣れない工具を使って一生懸命DIYに取り組んだ子供たちにとって、ゼリーの味は格別です。
お昼ごはんの前には、各グループが自分たちが作った作品について、皆の前で発表を行いました。先生に「どんなところが楽しかった?」と聞かれて、話が止まらなくなる子供も。皆が初めての本格的なDIY体験に興奮冷めやらぬ様子でした。

午後は皆で夕食作りをしました。この日のメニューはカレーライスとサラダです。DIY体験と同じように、先生にサポートしてもらいながら包丁やピーラーを使って野菜を切ったり、皮をむいていきます。包丁を使う際、先生から「添える手を猫さん(親指を包むように握る)にして」と言われて慎重に切っていく子供たち。全員が包丁とピーラーを体験するので時間はかかりましたが、その分、達成感もひとしおです。また、この日使用したジャガイモは、3月に農学部の畑を借りて自分たちで植えたもの。ゼリー同様に、出来上がったカレーの味もまた格別です。中には3回もおかわりをした子もいるほどでした。

こうした合宿の意義について、幼稚部長の櫻井利昭先生に聞いてみました。「この合宿では、子供たちが取り組みたいことを教員がサポートするという形で行われています。ですから今年はDIYですが、昨年は『こどもの国へ行く』というように、内容も毎年異なります。内容は違ってもその経験は子供たちにとって『冒険』であり、かけがえのない財産です。教員はそれをサポートしていきます。特に今年の子供たちが取り組んだのはテーブルや物入れ作りなのですが、これは自分たちのためであると同時に、後輩たちにも使ってもらいたいという想いが込められています。そしてこうした活動を通して、合意形成についても学んでもらいたいと考えています。自分たちで何かを達成しようとする際、一人ひとりの考えは違うのが普通です。ただ、集団の中では意見をまとめたり、時にはきちんと主張することが求められます。そうした機会は小学校に進学すれば、これまで以上に増えるでしょう。幼稚部でもそうした機会はありましたが、この合宿はその総仕上げにも位置づけています」。

この日、子供たちは園内のホールに宿泊し、翌日には保護者の方がお迎えに来て、一泊二日の合宿は終了しました。お父さん、お母さんは、子供たちが「少したくましくなった」と感じたかもしれません。そしてこの合宿で得たたくさんの経験は、子供たちの幼稚部の思い出の1ページとしてきっといつまでも心に残ることでしょう。

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