4年間の集大成から感じられる、次のゴールへの意欲。今年も芸術学部の卒業プロジェクト展が開催されました。

2018.03.19

2月23日(金)から26日(月)の4日間、芸術学部の2017年度卒業プロジェクト展「MEDIA GARDEN」が横浜赤レンガ倉庫1号館で開催されました。これまでこのMEDIA GARDENは、メディア・アーツ学科の卒業プロジェクト展として行われてきましたが、今回はその学修内容を発展的に引き継いだメディア・デザイン学科第1期生の発表の場としてはもちろんのこと、芸術教育学科の学生の卒業プロジェクトや、パフォーミング・アーツ学科の学生による公演・パフォーマンスもあり、芸術学部の学生の集大成をみることができるこれまで以上に充実した内容となりました。

会場となる赤レンガ倉庫1号館では、2階と3階を使って学生の作品を展示。また3階のホールでは、芸術教育学科音楽コースの学生によるクラシックコンサート、パフォーミング・アーツ学科の学生によるミュージックナンバーの演奏、そしてメディアデザイン学科の学生によるライブパフォーマンス等、4日間にわたりさまざまなプログラムの公演が行われました。メディア・デザイン学科の大きな特徴は、その表現手法の多彩さにあります。グラフィックデザインはもちろん、ウェブデザインやコンピュータグラフィックス、映像、ライトアート、総合造形、コンピュータミュージックなど、多岐にわたります。服飾作品の隣にSNSのスタンプのデザインが、さらにその隣には木工作品が置かれているといった様子は、学部での学修の多様性を感じることができます。

そこに共通しているのは、どの作品にも明確な意図と狙いがある点です。作品の横には各学生による作品の説明が掲示されており、どんなコンセプトを設定し、それを実現するためにどのような手法をとったのかが書かれています。またステージでの演奏やパフォーマンスでも、発表後に学生自身がマイクを持ち、どのような狙いをもって表現を行ったのかを語ります。芸術学部では「芸術による社会貢献の実践力を育てる」をミッションに掲げていて、一方通行でない芸術を目指していることがこうしたところから感じられます。プロジェクト型授業に代表されるように、学生たちは自らの芸術活動を社会で生かすことに4年間をかけて取り組み、クライアントや利用者のニーズに応えていくことを学修。そうした学びの成果が、この卒業プロジェクト展に結実しています。

この卒業プロジェクトにおいて学部長賞を受賞した菊地さんに、作品について語ってもらいました。

仮想クライアントを考えながら、児童のための遊具を企画・制作

学部長賞受賞 菊地桃佳さん
立体作品「ShaRing」

同じ形状の段ボールを和紙でつなぎ、さまざまな形を作って遊ぶことのできる知育玩具を制作しました。まず考えたのは、児童の発想によってさまざまに形を変えて遊べることです。それと同時に、一人では自由に変形させられないサイズで作ることで、自然に誰かとコミュニケーションを取りながら遊べることを意識しました。また幼稚園教諭や幼児がいる親戚を取材し、遊具に求めることや注意点を探り、角に丸みを持たせるといった工夫も加えました。在学中に履修できるプロジェクト型授業はすべて履修したのですが、今回制作するにあたり、プロジェクト型授業のような「仮想のクライアント」を想定し、どのようなことが求められるかをイメージしながら作業を進めていきました。そうした意味でも、4年間学んできたことがこの作品に反映されていると思います。卒業後はアートを通して社会貢献活動を行う社団法人への就職が決まっているので、学んだことを生かしていきたいですね。

菊地さんのようにどの学生に話を聞いても企画意図などを詳しく語ってくれました。この卒業プロジェクト展で展示されているのは、まさに学生一人ひとりが到達した、4年間のゴールです。4月からはそれぞれが新たな場所でスタートを切ることになりますが、学んだことを生かし、また新たなゴールを目指してほしいと願っています。