【動画あり】主張、協調、自信...。2日間の合宿で、幼稚部年長の子供たちは多くのことを学びます。

2018.07.30

6月29日(金)と30日(土)の2日間、今年も幼稚部の年長合宿が行われました。幼稚部や低学年は1年ごとに大きな成長が見られる時期ですが、特に年長期は、成長のピークが何度も訪れる時期といえます。今回も、4月のクラス替えから築いてきた新しい仲間との交わりの中で新たな気持ちで冒険に臨む、この時期にふさわしい行事となりました。

この合宿では、昨年はDIY、一昨年は牧場での搾乳というように、毎年子供たちがやりたいことを決め、取り組んでいきます。「食」にフォーカスした今年の子供たちが取り組むのは、晩ごはん作りです。これまでもカレーライスなどを作ってきましたが、今回は自分たちで献立、買い物、調理とすべて行います。子供たちが考えたのは、ハンバーグやおにぎりポテトサラダといったオーソドックスなものから枝豆プリンといった珍しいものまでグループごとにさまざまです。事前に先生と話し合い栄養のバランスも考えながら決めていき、材料は何が必要なのかも調べました。


まずは、調理に必要な食材を近所のスーパーまで買いに出かけます。銀行役の幼稚部職員からお金を預かり、いざ出発。スーパーでは、他の買い物客の皆さんの迷惑にならないように気を付けながら、買い忘れがないように購入しました。商品を袋に詰めて幼稚部へと戻り、おつりとレシートをきちんと渡します。
そして実際の調理では、グループごとに献立を一品ずつ調理していきます。先生に手を添えてもらいながら玉ねぎのみじん切りにも挑戦。もちろんコンロの前にも立ちます。大好物のハンバーグがどのように作られて食卓に並ぶのかを、子供たちは実際に体験しながら学んでいきます。「子供たちは意外と料理に詳しくて、『赤ワインを入れるとカレーがおいしくなるんだよ』なんてことを知っている子供もいます。でも、その理由まではなかなか理解できていないんですね。実際に手を動かして調理をすることで、そうした部分も感じてもらえたらいいなと思います」と、ある先生は語ってくれました。子供たちはこの日に至るまでにお米の歴史を調べたり、三色食品群の食材をバランスよく摂ることの重要性なども学んできていました。
そして今回は食品を扱うため、衛生面で問題のないように幼稚部では食の安全に特に配慮しました。調理中の温度管理、ゴム手袋を着用し、アルコール消毒を行うなど、先生たちは事前に農学部生産加工室の教員にアドバイスをもらいました。こういった連携ができるのも玉川学園の特徴の一つです。

食材の買い出しと調理の間には、スペシャルゲストとして歯科医師の先生をお招きし、歯についてのお話も聞きました。おはなしをしてくれたかねだ歯科診療室の金田先生は、年中クラスの園児のお父さん。子供たちにも分かりやすい恐竜などを題材にしながら、幼児期が歯の成長に非常に重要な時期であることやよく噛むことの大切さ、日頃の歯磨きの大切さなどをはなしてくれました。金田先生の話を真剣に聞いていた子供たち。歯ブラシももらって、今日の歯磨きはいつも以上にしっかりと磨けそうです。

こうした年長合宿の意義について、幼稚部部長の櫻井利昭先生に聞いてみました。「この時期の子供たちには、やりたいことに向けて皆で話し合い、自分たちで達成するという、一連の流れを体験させたいと思っています。特に食べるということは皆が毎日経験していることなので、さまざまな意見が出てきます。その中で、自分の意見を主張したり、相手の意見に同調したりして物事を進めていく場面も増えます。今回の合宿を通してそうした合意を形成していくトレーニングができればと思っています」。またグループでの活動だけでなく、「自分で頭を洗うことができた」といった出来事も、子供たちにとっては自信につながります。この合宿だけで大きな変化が表れるわけではありませんが、合宿を一つの集大成として合宿前後の取り組みを上手くつなげていくことが、子供たちの成長にとっては非常に重要なのだと感じました。
また、この合宿は幼稚部の教員全員で取り組むだけでなく、教育学部の学生も実習として参加しています。乳幼児発達学科4年の小林昴世さんは「普段とは違って、子供たちと一緒に作業を行うという意味では非常に達成感がありました。先生たちの動きも的確で、とても勉強になりました。今回男子学生の参加は私一人だったのですが、男性だと父性的な関わりができると分かったことも、今回参加してよかった点の一つです」と語ってくれました。

初日は食事の後にもレクリエーションを楽しみ、充実した2日間を送った子供たち。実はお母さんが作ったお守りを左腕の名前のワッペンの下につけていました。おうちが恋しくなったらそのワッペンを握りしめて頑張ろうということになっていたのですが、きっとどの子もお守りに守られて思い切り楽しむことができたのではないでしょうか。こうした経験を通して、子供たちは日々成長を重ねています。