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就職とは、学校とは全く違う環境に身を置くこと。3年生が気持ちを切り替えて就職活動に臨むため、キャリア研修を実施しました。

2018.11.01

経団連による採用活動の指針廃止など、大きな変化を見せる大学生の就職活動ですが、3年生は間もなく本格的な活動の時期を迎えます。各学部では、学生のスキルや志向に合わせたキャリア研修を行っており、10月5日に学生の気持ちにスイッチを入れるべく文学部がキャリア研修を開催し、就職活動の幕が切って落とされました。

午前中は講演からスタートしました。登壇したのは小学部から高等部までを玉川学園で過ごし、現在は俳優や声優、ナレーターとしても活躍されている渡辺克己氏(k-works)です。声優としても多くのキャリアを積んできた渡辺氏らしく、「声を出して、自分の人生の主人公になろう」をテーマに、就職活動に関する心構えを学生に語ってくださいました。

まず、ご自身の経験とともに、目に見えているものと本質が必ずしもイコールではないこと、問いがないところに問いをみつけて解決策を模索すること、社会人としてこれから求められることを先輩の立場から問いかけました。さらに、「伝えないのは存在しないのと同じ」「意志を持って声を出すことで自分の未来が変えられる」と学生を奮い立たせるメッセージを事例を交えながら語りました。さらに、伝えることに焦点を当て、なにに気を付けるのかを具体的にお話しいただきました。たとえば一つの文章を行替えせずに書かれたものと、センテンスごとに行替えしたものを見比べてみます。当然読みやすいのは後者です。さらに文章内の重要な部分を太字にすると、より内容が伝わりやすくなります。「これは、人と話している時も同じですよね」と、学生に気付きを与えます。

声の出し方についてもさらに話してくださいました。全員にストローをくわえながら声を出してみるように促します。「できないと思っていたらできない。できない事実を自分で受け止めて練習する。できる方法を模索することでできるようになる」と伝えます。代表でステージに上がった学生は最初はうまくできなかったのですが、息の出し方、声の発し方のアドバイスをいただき試行錯誤しながら、最後には、ストローをくわえていても普通に話ができるまでになりました。このように渡辺氏のお話は、普段何気ない言葉や会話、そして声の使い方や気持ちの伝え方、さらにはものごとの捉え方や考え方について改めて見直すヒントに満ちたものでした。

また、渡辺氏は話の途中で学生たちに質問を投げかけます。ある時は、一人の学生に「人はどのようにして声を出すのか?」と質問し、回答した学生に対して更に踏み込んだ質問を次々と問いかけます。通常であれば、答える役が他の学生へと移ります。けれども社会ではそうとは限りません。これまでの対処法では対応できないのが「社会」だということを、学生たちも実感したのではないでしょうか。

昼食を挟んで、午後は10名程度のグループに分かれ、企業の方による模擬面接と採用コンサルティング会社の方による講義に臨みました。この日集まってくださったのは、メーカーやセキュリティ会社など10社。学生たちはこの中の4社と、それぞれ40分の模擬面接を体験しました。その模擬面接では約10名のグループをさらに二つに分け、面接を受ける班とそれを観察する班に分かれて臨むことになりました。

面接を受ける学生たちは、実際の集団面接のように入室するところから始まり、面接官の質問に的確に答えていきます。時には想定していない質問を受けて戸惑ったり、「今日の朝刊で気になった記事は?」という質問に答えられないといった場面も見られました。また観察する側は、「あらかじめ用意した答えを読み上げているような印象を受けた」など客観的に見ることによって学ぶ点も多かったようです。

面接官を担当した企業の方々から、アドバイスもいただきました。答えている途中で質問の意図が分からなくなってしまったという学生には、「答える際は結論から言うと話がまとまるし、聞く側も理解しやすいと思います」と教えていただきました。的確なアドバイスを受け、学生たちは熱心にメモを取っていました。
本格的な就職活動を目前に、今回の研修で学生たちは社会人になる心構えとともに自分自身に今足りないものがなにか課題をみつけることができました。

この日は文学部だけでなく、リベラルアーツ学部と観光学部でも3年生のキャリア研修が行われました。
リベラルアーツ学部では、午前中は「就活マナー講座」と題して基本的なお辞儀の仕方や自己紹介の方法などを学生が実際に体験しつつ、大切なポイントのレクチャーが行われました。また午後は文学部同様に10名程度のグループに分かれて企業の採用担当者との座談会に臨みました。参加企業の採用担当者の中にはリベラルアーツ学部出身者も。自らの経験も踏まえてアドバイスを送り、学生たちからの質問にも親身に答えていました。「座談会」ということもあり、終始なごやかな雰囲気でそれぞれの企業の取り組みや具体的な働き方を知る貴重な機会となりました。

一方の観光学部は、午前中に筆記試験対策としてSPI模擬試験を受け、午後は企業説明会に臨みました。参加いただいた企業は旅行業界、ホテル業界、メーカー、就職活動支援企業の4社。2年次から3年次にかけてのオーストラリアでの留学経験を活かし、観光業界に限らず広い視野で就職活動ができるよう業界を設定しました。学生は20名程度のグループに分かれてローテーションを組み、4社から業界の現状や動向、企業の特色について説明を受けました。さまざまの業界で自分自身がどのような活躍ができるか可能性を広げるチャンスです。各教室とも採用担当者の説明を真剣に聞く学生の姿が印象的でした。

3年生はこれから1年の間に、大きな転換期を迎えます。この日の研修で学んだことを活かし、一人ひとりにとって満足のいく進路となることを願っています。

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