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大学のトイレに求められるデザインとは? 芸術学部のプロジェクト型授業で、学生たちが新校舎のトイレを提案しました。

2019.02.20

「芸術での社会貢献」できる実践力を身につける。玉川大学芸術学部メディア・デザイン学科では年間を通じて多くのプロジェクト型授業を取り入れていますが、その一環として、2020年4 月に利用開始予定の農学部、工学部、芸術学部の学生が利用することになる新校舎「STREAM Hall 2019」のトイレ内装デザインに関するプレゼンテーションを、1月22日(火)に学生が行いました。

この日は新校舎の設計を担当する会社の方や大学の管財課の職員などが集まり、学生からのプレゼンテーションを受けました。プレゼンテーションを行うのは、メディア・デザイン学科の中村慎一教授と橋本順一教授のゼミで学んでいる3年生3名です。
大学のトイレは特定の時間(休み時間など)に利用者が集中するなど、他の公共施設のトイレとは異なる特性があります。特にSTREAM Hall 2019はパソコンや楽器など大きな荷物を持った利用者が多いことも想定されます。このような条件をふまえ、学生たちは新校舎のトイレに求められる要素を「Charming:魅力的な」、「Creative:創造的」、「Calm:穏やか」、「Cleanliness:清潔」、「Comfortable:快適」と設定。この5Cをコンセプトに据え、芸術学部の女子大学生というペルソナ(想定されるユーザー)を考えました。そして現状の構内のトイレの分析を行い、改善点を抽出。荷物を置けるスペースや、大型の鏡といったさまざまな提案が行われました。例えば荷物が置けるスペースは大きな鞄を持っていることへの配慮です。大型の鏡については「女子は化粧直しでもトイレを利用しますが、大型の鏡があれば手を洗う人の背後からでも簡単な化粧直しができ、混雑の回避にもなる」といった、経験に基づいた意見が出されました。

また、プレゼンテーションの中で頻繁に出てきたのが「テンションが上がる」というワードでした。この点については橋本教授からも、「学生は気分を変える一つのタイミングとしてトイレを利用したいと考えています。そのきっかけは教室や学食のような多くの学生が集まっている場所よりも、トイレのようなよりパーソナルな場所の方が向いているようです」といった説明があり、参加者もメモを取っていました。 この他にも、学生たちが快適な空間としてまずイメージするヘアサロンの要素を取り入れ、暖色系やグリーンの壁紙や、暖かな色調の照明を設置するといったアイデアが提案されました。

実際にプレゼンテーションを担当した学生に話を聞いてみました。

「話し合う過程でさまざまなアイデアが出てきましたが、それをコンセプトの5Cに結びつけるまでが大変でしたね。このプロジェクト型授業でトイレについてきちんと考えてみて、何が自分にとってのいいトイレなのかが明確になりました。今回のコンセプトワークがとても面白かったので、広告や企画の仕事にも魅力を感じています(奥本妃捺子さん)」。

「現状のトイレに対する不満などは出てくるのですが、ではそれをどう解決していくかで悩みました。自分一人で考えるよりもチームで考える方が出てくるアイデアの数も多くなります。将来もこうしたグループで取り組むような仕事に就きたいと思いました(平井穂乃香さん)」。

「前期の授業でもオープンキャンパスで高校生に配る玉川アイスのラベルデザインを担当したのですが、その際は誰かにプレゼンを行うということはありませんでした。今回はプレゼンという場をいただいたことが、相手に自分の考えを伝えるいい機会に。この経験は今後も役に立つのではないかと思います(齋藤史歩さん)」。

今回のプレゼンテーションは具体的なデザインということではなく、あくまでコンセプトの提示という内容です。ですが、実際に日々利用している学生の視点から、校舎のトイレに求めるものを的確にまとめていました。実際の企業の方から具体的なアドバイスをいただける点が、このプロジェクト型授業の魅力であり、意義でもあります。今回学生たちが行った提案も、何らかの形で新校舎のトイレに反映されるかもしれません。

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