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「芸術による社会貢献」という学部の理念を表現。芸術学部の卒業プロジェクト展。

2019.03.25

2月22日(金)から25日(月)の4日間、今年も横浜赤レンガ倉庫1号館で芸術学部の卒業プロジェクト展「THE MEDIA GARDEN」が開催されました。メディア・デザイン学科や芸術教育学科の展示に加え、パフォーミング・アーツ学科の公演もあり、まさに4年間の集大成に触れられるイベントとなりました。

卒業プロジェクト展は横浜赤レンガ倉庫1号館の2階と3階を使って学生の作品を展示する、大がかりな内容です。また3階のホールではパフォーミング・アーツ学科の学生によるパフォーマンス公演やメディア・デザイン学科の学生によるライブパフォーマンスなどを連日開催。会場は保護者の皆さんや学生の友人、先輩後輩などが多く訪れ、賑わいを見せていました。

本年度の4年生はメディア・アーツ学科からメディア・デザイン学科へと学科改組されて2期目となります。先輩たちが培ったものを受け継いだ学生たち。今回もグラフィックデザイン、ウェブデザイン、コンピュータグラフィックス、映像、ライトアート、総合造形、コンピュータ音楽など、多彩な作品が展示されています。また芸術教育学科の学生は卒業論文執筆と並行して取り組んできた作品を展示。中には制作に1年を費やしたという力作もあり、注目を集めていました。

また3階のホール公演ではメディア・デザイン学科の学生による電子音楽やマルチメディアのライブパフォーマンスと、パフォーミング・アーツ学科による演劇やミュージカルナンバー公演が2日間ずつ、毎回多くの観客を集めて行われました。

こうした取り組む題材や表現手法の多彩さは、芸術学部の特徴の一つです。そしてどの作品にも企画意図があり、明確なコンセプトを立てた上で制作されている点も特徴といえます。学生たちの作品制作の背景には、「芸術による社会貢献の実践力を育てる」という学部が掲げるミッションがあり、その実現のため学生たちはプロジェクト型授業などを通して実践力を身につけてきました。

学生たちにも話を聞いてみました。

「人間は一点を見ようとすると、他の部分を認識できなくなります。この性質を活かして、プロジェクションマッピングで実際の額縁の中と外に画像を投影し、その双方を同時に見られないというもどかしさを表現してみました。玉川の芸術学部は総合大学に設置されていることで、製図や歴史など幅広い科目を履修することができ、それが自分の表現にも活かすことができました(映像作品『内と外』を制作したメディア・デザイン学科の高橋奈那さん)」。

「3年次のゼミナールで箱根の寄木細工の展示企画に携わったことで、卒業制作でもその魅力を表現したいと思いました。寄木細工のデザインの多様性や、この伝統工芸の未来が光り輝くようにという想いを込めて、寄木細工を万華鏡にしてみるといった表現を思い付きました(マルチメディア作品『寄ギ万華鏡』を制作したメディア・デザイン学科の小田千裕さん)」。

「繊細な表現の多い切り絵で力強さを出したいと思い、伊藤若冲の『紫陽花双鶏図』をモチーフに制作しました。また作品をアクリル板で挟み、壁から少し離して掲出することから生まれる影も作品の一部として表現。切り絵の制作は根気のいる作業で、完成まで1年がかかりました(切り絵作品『七転び八起き』を制作した芸術教育学科の仙北谷ひなのさん)。

学生たちは卒業後、さまざまな分野に進みます。その中には芸術とは直接関係のない分野も含まれていますが、4年間の学生生活の間に身につけた社会貢献の実践力は、社会のどの分野でも活かせるはずです。特に知識基盤社会への変化が急速に進み、あらゆる技術や産業とアートとの関係が緊密になっている昨今、彼らが社会に果たす役割は、今まで以上に大きくなっています。本年度の卒業プロジェクト展も、そうした学生たちのこれからの可能性を感じさせる内容でした。

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