玉川大学・玉川学園Webサイト
IEサポート終了のお知らせ

玉川大学・玉川学園webサイトTOPページリニューアルに伴い、Microsoft 社の Internet Explorer(以下、IE)のサポートを終了いたしました。本学園が運営するサイトをIEで閲覧した場合正しく表示されない恐れがございます。
皆様にはご不便をおかけしますが、別のブラウザを利用しての閲覧をお願いいたします。

フットボールクラブにできることとは? 経営学部の学生たちが、FC町田ゼルビアのGMに向けてプレゼンテーションを行いました。

2019.05.22

地域連携事業の一環として、サッカーJ2リーグに所属するFC町田ゼルビア(以下「ゼルビア」)とトップパートナー契約を結んでいる玉川大学・玉川学園。玉川大学サッカー部の指導やインターンシップのほか、玉川学園9-12年生への講義、幼稚部園児から4年生の希望者を対象にした延長教育プログラムなど、幅広い内容で教育連携を行っています。またゼルビアの選手がTAPを通じてチーム力を強化するなど、玉川大学・玉川学園が持つ教育リソースの活用も行われています。
こうした中、昨年度に引き続き経営学部が開講する「経営塾」という授業にGM(ゼネラルマネジャー)の唐井直氏をお招きしました。この授業はビジネスの最前線で活躍する企業のトップの方々をお招きし、自らの体験を通してグローバル時代の日本のビジネスに必要なものは何なのかを語っていただくというもの。サッカーは世界で最も競技人口の多いスポーツであり、チームマネジメントにはグローバルな視点が欠かせません。ゼルビアは昨年10月から株式会社サイバーエージェントのグループに参画。また2018年度はリーグ4位でシーズンを終えるなど、体制もチーム力も大きな変革の時を迎えており、経営学を考える際には最適のテーマといえます。

唐井GMによる授業では、単に講演を行っていただくだけではなく、4月16日(火)に行われた1回目の授業でゼルビアやJリーグの現状などのレクチャーがあり、その上で「課題1:J1基準クラブ構築のために、どのように収益を上げていくか」、「課題2:社会問題(課題)を解決するために、フットボールクラブはどのような活動ができるか」という二つの課題が出されました。学生は6、7名ずつ11チームに分かれ、どちらかの課題を選んで企画を立案。その中から4チームが選ばれ、23日(火)に行われた2回目の授業で、唐井GMへのプレゼンテーションに臨みました。

4月16日(火)に行われた1回目の授業の様子

プレゼンテーションに与えられた時間は1チーム10分程度。終了後に、唐井GMからの講評が行われます。4チームのうち、課題1を選んだのが2チーム、そして課題2を選んだのも2チームでした。
まずは「課題1:J1基準クラブ構築のために、どのように収益を上げていくか」を選んだ2チームからプレゼンテーションを行います。
最初のチームは「スポーツジム経営」、「アプリの強化」、「ゼルビア女子」、「駅でのイベント開催」などを提案。

次のチームはアクセスが悪いと言われるホームスタジアムの立地を逆手に取ったバスツアーを企画。チームが運営するレストラン「ゼルビアキッチン」での食事などもパッケージングした企画を提案しました。来場者数増加のためにスタジアム周辺でのフリーマーケットやバーベキューといった提案もありました。

そして「課題2:社会問題(課題)を解決するために、フットボールクラブはどのような活動ができるか」を選んだ2チームも、続けてプレゼンテーションを行いました。
最初のチームは「少子高齢化、介護、待機児童」といった社会問題に対して、「サッカーを通した婚活」、「保育施設の設置」といった提案を行いました。

そして次のチームからは「生活習慣病、少子高齢化、LGBTの社会的認知、環境保護」といった問題や課題に対して「歩数に応じてポイント還元されるアプリの開発」、「企業内保育所があるクラブチーム」、「LGBTの講演会開催」、「QRコードで入退場管理」などの提案がありました。

それぞれのチームのプレゼンテーションを、興味深く聞いていた唐井GM。「生活習慣病対策はフットボールクラブと親和性の高いテーマ」、「将来的にはゼルビアも病院やダンス教室などの施設を作ることができたらいい」、「フリーマーケットは玉川大学マッチデーでもぜひ開催してほしい」など、プレゼンテーションが終わるたびに実例も含めて、アドバイスをいただくことができました。そのアドバイスは非常に的確で、時にはプレゼンテーションよりも長い時間を割いて講評を行うといったことも。またバスツアーを提案したチームに唐井GMが「想定価格は?」と質問し、学生が答えに詰まりながら「7,000円、くらいでしょうか」と、何とか切り返す場面も見られました。実社会ではこうしたコスト感覚が不可欠だと、学生たちも実感したのではないでしょうか。

すべてのチームのプレゼンテーションが終わった後、株式会社ゼルビア営業部の伊藤祥明氏から最優秀チームとして、課題1で「スポーツジム経営」、「アプリの強化」、「ゼルビア女子」、「駅でのイベント開催」などを提案したチームが選ばれました。特に鉄道会社と連携し、町田駅のみならず新宿駅などでイベントを開催するといったプランや、ジムを設置するといったプランが評価されました。最優秀チームにはゼルビアの非売品であるファンBOOKなど記念品が贈られると同時に、ホームゲームやスタジアムツアーへの招待といった副賞も。新たな視点で現地を目にすることで、より具体的なプランが出てくるかもしれません。
唐井GMのお話を伺うだけでなく、自分たちで課題解決のための方策を考え、アドバイスを得ることができた、今回の「経営塾」。自分たちのアイデアも、きちんと肉付けをしていけば経営課題や社会問題の解決策となることを、肌で感じるいい機会となりました。

シェアする