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5〜12年生が一堂に介した新しい「音楽祭」始動!

2019.07.18

6月28日(金)、「オリンパスホール八王子」で玉川学園5年生から12年生の児童・生徒が一堂に会した音楽祭が開催されました。

これまで音楽祭は、5~8年生、9~12年生が別日程で行ってきましたが、令和に改元された今年度より、5〜12年生が一堂に会した一段とスケールアップしての開催となりました。会場の「オリンパスホール八王子」は、音響設備も整った多摩地域最大のコンサートホールで、客席には2000人以上の観客を収容できます。プログラムは午前のⅠ部(6年、8年、10年、12年)と午後のⅡ部(5年、7年、9年、11年、12年)に分けて行われ、最高学年の12年生はそのどちらにも出演し、ナビゲーター(司会進行役)も12年生の2名が務めました。

Ⅰ部 吹奏楽部・オーケストラ部・6年・8年・10年・12年

「『歌にはじまり、歌に終わる』。私たち玉川っ子にとって歌は欠かせない存在です。創立90周年を迎えた玉川学園の丘は、今も歌声があふれています!」。12年生のナビゲーターによるナレーションでスタートした午前の部は、まず吹奏楽部による「エル・カミーノ・レアル」の演奏から始まりました。フラメンコに題材を取った情熱的な曲調で、オープニング曲にふさわしい華やかで迫力ある演奏が会場を包みました。吹奏楽部は今年度から、音楽祭同様に5〜12年生が一緒に活動することになりました。

次に客席も全員が起立して全校児童生徒による「いざもろともに」「若人の歌」の合唱。玉川学園の生徒たちが折に触れて合唱する2曲で会場の一体感がぐっと高まりました。

そして合唱のトップバッター6年生がステージに向かい、スメタナの交響詩わが祖国より「モルダウ」を披露。ホール全体に雄大な川の流れを思わせるゆったりした旋律が響き渡ります。続いて歌われたのは映画『天空の城ラピュタ』主題歌「君をのせて」。途中では、全員でのリコーダー演奏もありました。息がぴったりの流れる旋律に会場全員が聞き入りました。

8年生の合唱曲はヴェルディのオペラ曲アイーダより「凱旋行進曲」。サッカーの応援歌としても親しまれているこの曲を、トランペットとピアノをバックに原語イタリア語の歌詞に勇壮で広がりのある歌唱を聴かせてくれました。

6年生
8年生
10年生

10年生は、ヘンデルのメサイアより有名な「ハレルヤ・コーラス」で力を合わせて練習してきた努力の成果を見せてくれました。メサイア(救世主)=イエス・キリストの栄光を題材とした厳かな宗教曲を美しいコーラスで披露。その感動的なパフォーマンスに会場で涙を見せている先生もいました。

オーケストラ部による弦楽合奏ではモーツァルトの「アダージョとフーガ ハ短調K.546」を演奏。練習を重ねてきたパートによる掛け合いで魅了し、低音を担うチェロやコントラバスが奏でる重厚なメロディラインが印象的でした。

最後を締めくくるのは12年生によるモーツァルトのレクイエムより「ディエス・イレ」「ラクリモサ」「ルクス・エテルナ」の3曲。完成度の高い合唱が玉川学園オーケストラと一体となり、スリリングな掛け合いも大きなハイライトとなっていました。

オーケストラ部
12年生

Ⅱ部 ハンドベルクワイア・5年・7年・9年・11年・12年

「音楽祭は、私たち玉川っ子がもっとも力を入れる行事の一つです。4月のはじめから今日に至るまで必至に練習をし、曲を表現しようと努力してきました」。午後のⅡ部も12年生のナビゲーターによるナレーションで開幕しました。

まず、ステージに登場したのは玉川学園が誇るハンドベルクワイアです。 一人がいくつものハンドベルを素早く持ち替えながら演奏。手元は忙しいはずなのに、全員が笑顔を絶やさず美しいハーモニーを聞かせる見事な演奏で、会場はうっとり。曲はディズニーのアニメ映画『ポカホンタス』より「カラー・オブ・ザ・ウインド」、そして有名なハンドベルオリジナル曲である「ガウデアムス」でした。

5年生

Ⅰ部と同じく全校児童生徒による「いざもろともに」「若人の歌」の合唱をはさんで登壇したのは、参加学年の中でもっとも年少の5年生の児童たち。まず、わらべ歌の「ずいずいずっころばし」を、輪唱や掛け合いを交え、緩急をつけたユニークな合唱で披露してくれました。2曲目は優しさがテーマの「スマイルアゲイン」。美しいメロディーを男女同声の二部合唱で披露し、会場からは温かい拍手が送られました。

7年生の合唱曲は、九州・沖縄サミット(2000年)で注目を集め、現在も合唱曲として人気の高い沖縄のシンガーソングライターの曲「HEIWAの鐘」。生徒たちは歌詞に込められた平和への思いを繊細なコーラスで表現。続いて歌手の故坂本九氏の遺作となった「心の瞳」をしっとりとしたムードで歌い上げました。ちなみに、故坂本九氏夫人・柏木由紀子さんは玉川学園の出身です。

9年生が披露してくれたのはラテン語で歌う、モーツァルトの戴冠ミサより「グロリア」。神聖ローマ皇帝レオポルト2世の戴冠式で演奏されたこの曲が持つ壮大なスケール感を混声四部の華やかで力強いハーモニーで聴かせてくれました。男女の歌声の対比もこの曲の聞き所で、オペラやアリアの親しみやすいメロディーも織り交ぜた素敵な合唱でした。

7年生
9年生

11年生の合唱はヴェルディの歌劇ナブッコより「金色の翼に乗って」「祭りの飾りを」の2曲。「金色の翼に乗って」は、イタリアでは第2の国歌と言われるほど親しまれている三拍子の曲。11年生のうち40名はイタリア大使館主催のコンサートで、本場のオペラ歌手の方からこの曲の歌唱指導を受け、その成果をステージで発揮しました。続いて歌われた「祭りの飾りを」は女声3部、男声3部の複雑なハーモニーを聞かせる難曲。男女それぞれの声の魅力を活かしたドラマチックな合唱で会場の人々を魅了しました。

そして音楽祭のフィナーレとなるのは、Ⅰ部と同じく12年生と玉川学園オーケストラによる「ディエス・イレ」「ラクリモサ」「ルクス・エテルナ」。練習を重ねた円熟ともいえる合唱と演奏は深く心に刻み込まれました。

11年生
12年生

「歌にはじまり、歌に終わる」玉川の丘で培われた音楽の心と技を披露する音楽祭。これからも先輩から後輩へと受け継がれる音楽への想いと志をもち、児童・生徒たちは日々練習に励んでいくことでしょう。

音楽祭を終えて

高学年 髙橋美千子 教諭

玉川の「本物に触れる」教育という観点から、作品と向き合った3カ月。大きなステージでスポットライトを浴びて歌ったこと、積み重ねてきた練習、どの場面が心に残ったかは、児童生徒それぞれ違うと思います。しかし最も大事なのはこれまでの過程であり、言葉では言い尽くせない感動やそれ以上の何かが一人ひとりに残ってくれたらうれしいです。この音楽祭では全力で取り組むことを大切に、一人ひとりと向き合ってきました。本番では、指揮の先生がタクトを振った瞬間から生徒たちの集中力がぐっと高まります。そして歌っている時の生徒の表情から、一人ひとりが心から作品に向き合っていることを感じます。これまでの力をぶつけてきてくれる瞬間でもあり、教師と生徒ではなく人間同士として向き合っているような感覚にさえなります。この時の感覚は言葉で表現できないほど、こみ上げてくるパワーを感じます。これからも生徒たちの気持ちに応えられるよう、指導していくための「引き出し」をたくさん作り、児童生徒と共に音楽を奏でていきたいと思います。

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