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シンガポール国立大学の学生が見た日本とは? 日本語短期研修で今年も来日した学生による日本語発表会が行われました。

2019.07.12

玉川大学には、毎年シンガポール国立大学(以下NUS)の学生たちが日本語短期研修にやって来ます。7回目となる本年度は、6月4日(火)から約3週間の日程で来日しました。研修プログラムのサポート役は、今年もリベラルアーツ学部の学生たちが担当。日本語修得に関する授業を受けたりプロジェクトワークに取り組む一方で、小学校訪問や鎌倉散策、さらに学内での茶道体験などのプログラムも体験し、日本文化への理解を深めました。そして6月21日(金)には、この研修の集大成ともいえる日本語発表会が行われました。

日本語発表会は研修生が日本で生活し、文化に触れた中で感じた興味や関心をもとにテーマを設定。日本語に関する授業や文化体験といった忙しいスケジュールの合間を縫ってリベラルアーツ学部の学生たちとディスカッションを行ったり、NUSの研修生自身が調査した内容をまとめたものです。発表会場となる大学教育棟 2014のアカデミック・スクエアでは、発表の直前まで内容の確認を行うNUSの研修生たち。会場には、リベラルアーツ学部の学生に加えて、NUS同様に玉川大学で短期研修を行っている西フロリダ大学の学生たちも発表を聞きにやってきました。本年度は3つのグループに分かれて以下の内容で発表が行われました。

日本とシンガポールの食事マナー

日本と同じように食事で箸を使うことが多いシンガポール。シンガポールでは箸の使い方について具体的に教わることはないそうですが、日本では幼いころから教わるということを知ったことから、このグループの調査は始まりました。また日本は歩きながら食べる習慣があまりないことにも着目。リベラルアーツ学部の学生にもヒアリングを行った上で、「シンガポールは多民族国家なので食べ方も千差万別」「日本はどちらかというと均質的なイメージがある」といった考察がなされました。

日本の「配慮」文化

世界のニュースでもサッカーの試合観戦後にゴミを収集するといったサポーターの行動が注目を集める日本。そうした姿勢がなぜ身につくのか、シンガポールとは何が違うのかに着目。公共の場面での挨拶や雨の日の傘の扱い、電車内でのマナーといった観点から考えていきました。傘の扱いに関しては江戸しぐさの一つである「傘かしげ」といった伝統的なマナーについても取り上げ、傘を使っての実演も行いました。

日本とシンガポールの交通

発表する研修生の一人が鉄道好きだったことから、交通網の中でも電車について深く掘り下げることになったこのグループ。日本はシンガポールと比較して電車の路線が複雑な一方で、目的地の改札に近いのはどの車輌なのかがホームに掲示されるなど、サービスが行き届いていることに着目しました。また鉄道以外の業態にも参入する多角経営など、日本の鉄道業界独自のビジネスモデルについても触れていました。

各グループの発表は約10分程で、日本に来て感じたことや気になったことを深く掘り下げており、その着眼点やまとめ方はリベラルアーツ学部の学生たちにとっても大いに参考になるものでした。またどの発表も流暢な日本語で行われただけでなく、発表後の質疑応答もほぼ日本語で答える点にも驚かされました。

全てのグループが発表を終えた後、リベラルアーツ学部長の八木橋伸浩教授による講評がありました。「どのグループの発表にも共通しているのは、それぞれの興味や関心を、具体的な事例に基づいて分析していったことではないでしょうか。事例から仮説を立て検証し、結論へと導く過程は大学教育の基礎でもあり、玉川の学生にもぜひ理解してもらいたいと思います。研修生の皆さん、本当にお疲れさまでした」。
約3週間の研修成果を発揮したNUSの研修生たち。彼らと接したことは、リベラルアーツ学部の学生たちにとっても素晴らしい学びの機会となったに違いありません。

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