故郷で自分を活かす-Uターン就職を考える学生のための企業訪問ツアーを開催

2019.09.11

玉川大学の学生は関東を中心としながらも、全国各地から集まっています。その中には「卒業後、地元に戻り自分を活かしていきたい」と考える学生も少なくありません。しかしながら時間や費用の面で、地元企業と学生との間で十分に接点を持つことが難しいのが現状です。
そこで玉川大学では、地元でのUターン就職を考える学生のための企業訪問ツアーを今年度よりスタートさせました。夏期休暇期間を利用して開催されるこのツアーは、本学からバスでスタートし、地元企業を数社訪問します。交通費、宿泊費は大学が負担。学生は期間中の食費だけで出費を抑えられるようになっています。
今年度は出身者の多い、新潟県と静岡県の2コースで8月5日(月)・6日(火)の2日間にわたって実施しました。訪問先企業の選定では新潟県産業労働部、静岡県経済産業部の方々に県内の優良企業をご紹介いただいています。今回、訪問させていただいた企業は以下のとおりです。

  • 新潟県 
    越後製菓株式会社、株式会社BSNアイネット、株式会社マルタケ
  • 静岡県 
    共和レザー株式会社、矢崎総業株式会社、冨士森永乳業株式会社

(以上 訪問順)

以降は静岡県コースの内容についてご紹介していきます。

猛暑日を記録した8月5日(月)。ワイシャツ姿の学生たちがバスへと乗り込みます。参加者は1年生7名、3年生8名、4年生1名の総勢16名。所属学部は文・農・工・経営・リベラルアーツ・観光学部と、さまざまな学部から応募がありました。

8時30分に出発したバスは途中で昼食をはさみながら、浜松市にある1日目の訪問先、共和レザー株式会社に到着しました。共和レザー株式会社は合成皮革を扱う企業で、自動車内装合成皮革表皮材では国内シェアNo.1の優良企業です。
人事担当の方から会社概要とともに、実際の製品を見たり、触れたりしながら説明いただいた後、製造ラインを見学しました。材料加工から検品までの工程を見学するとともに、工場内の安全管理や従業員の方々への労働環境への配慮などについて解説いただきました。最後に行われた実際に働く先輩社員との懇談の時間には、学生から仕事の内容や勤務形態、職種、地元出身者の割合などについての質問が投げかけられていました。

2日目は2社を訪問しました。1社目は裾野市にある矢崎総業株式会社です。矢崎グループの従業員数は国内でおよそ2万名、海外を含めると30万名を超えます。自動車部品、特にワイヤーハーネスの分野ではトップクラスのシェアを誇っています。今回は会社の社是や経営方針を含めた会社概要を説明いただいた後、敷地内にある独身寮や社宅を見学させていただきました。最後に行われた質疑の時間では、求める人材像や学生時代に行っておくべきことといった内容の質問があり、採用担当者の方からは「会社の歯車になるのではなく、自ら目標達成のために考え、原動力となれる人」「仕事の知識は就職してから学べます。今は学生の本分である学業をしっかりと修めることが大切です。」といったアドバイスをいただきました。

今回最後の訪問場所は駿東郡にある冨士森永乳業株式会社です。森永乳業の販売するアイスクリームの約50%を製造する中核的な工場で、日本のアイスバー部門売り上げ1位の「PARM」はすべてこの工場で生産しているとの説明がありました。また全国のアイスクリーム工場の中でもトップレベルの生産量を生み出す設備と技術を持った企業でもあります。アイスクリーム業界の将来性や生産技術に関するお話を動画も交えながらお話しいただいた後、実際に工場で働く若手社員を囲んだ懇談会が行われ、学生は生産現場での勤務形態や大学時代の学びなどについて世代の近い先輩社員に質問していました。最後は工場で製造したアイスクリームに自分でチョコレートコーティングとトッピングを行い、試食させていただきました。

2日間にわたる企業訪問の中で、学生からは

  • 「普段の学びとは異なる分野の仕事内容が理解できました」
  • 「今までB to B企業について、よく理解できていなかったが、今後は視野を広げ、地元企業の研究をしていきたいと思います」
  • 「子供のころから名前は聞いたことのある企業でも、実際の仕事はよく知りませんでした。これを機会に地元企業の研究を始めたいと思います」
  • 「理系のイメージが強い職場でも、文系の力が生かされる分野があることが分かりました」
  • 「外部からは見えない、企業の持つ技術力と先見性に感動しました」
  • 「ホームページからでは分からない企業の技術力の高さを、実際に見たり、触れたりすることによって、より深く理解することができました」
  • 「実は地元の企業で作られた商品や製品が国内トップシェアだったことを知ってとても誇りに思いました。さらに地元企業を調べてみたいと思います。」

といった声が聞こえました。

今回の企業訪問によって、学生一人ひとりが進路選択の幅を広げ、自らの将来の目標を定めるきっかけとなってくれることを期待しています。玉川大学ではこれからも地元の優良企業にご協力を頂きながら、Uターン就職を希望する学生たちの願いが実現できるよう、さまざまな支援を行っていきます。