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春からは幅広い分野で芸術を表現する学生たち。その多彩さがよく分かる、芸術学部の卒業プロジェクト展。

2020.03.16

本年度も2月21日(金)〜24日(月)の4日間にわたり、横浜赤レンガ倉庫1号館において芸術学部(パフォーミング・アーツ学科/メディア・デザイン学科/芸術教育学科)の卒業プロジェクト展「THE MEDIA GARDEN」が開催されました。

THE MEDIA GARDENの特徴は幅広い芸術作品が一堂に会する点であり、これは幅広い分野に取り組む玉川大学芸術学部の特徴でもあります。内容は大きく作品展示と舞台公演に分類されますが、作品展示だけでも絵画からデザイン、工芸、映像作品、インスタレーションなど多種多彩。また舞台公演も、ミュージカルコンサートや演劇といったステージパフォーマンスが連日行われます。

作品展示の会場である2階と3階には学生が待機しており、来場者に向けて作品の説明を行う役を担当。自身の作品だけでなく、他の学生の作品に関しても見所や特徴的な技法はもちろん、どのような学生生活を過ごしてこの卒業制作に到達したのかといった部分まで、くわしく説明してくれます。そんな学生の説明を聞いていて何より驚かされるのは、コンセプト・メイクの部分です。どの作品も一つのアイデアだけで生み出されたものではなく、明確な企画意図に沿って作られていることが伝わってきます。

3階のホールではパフォーミング・アーツ学科とメディア・デザイン学科によるステージパフォーマンスが連日行われました。パフォーミング・アーツ学科は人気舞台のナンバーを歌い上げるミュージカルコンサート、寺山修司の原作を多和田真太良助教が演出した「観客席 赤レンガVer.」、そして宮沢賢治によるコミックオペレッタ「饑餓陣営」(きがじんえい)を上演。またメディア・デザイン学科の学生も音楽や映像、朗読などを組み合わせたライブパフォーマンスを披露しました。

学生たちにも話を聞いてみました。

学校教材の切り絵を使ってステンドグラスを表現

「四季花木図屏風」 芸術教育学科 佐藤千粋さん

※学部長賞受賞

大好きだという鈴木基一の「四季花木図屏風」へのオマージュとして、学校教材の切り絵細工を使いつつ、柄の着色など独自の技法を加えて、「四季花木図屏風」をステンドグラス風に制作。
「和の切り絵と、洋のステンドグラスの良さを組み合わせたいと思い取り組みました。実制作期間は約6カ月ですが、企画自体は1年前から取り組んでいます。この切り絵の教材は小・中学生対象のものですが、それをどこまで発展させられるかということも、この卒業制作を通して考えたいと思いました」。

照明内部を稼働させ、部屋全体をアーチ空間に

「Extraordinary」 メディア・デザイン学科 高橋美織さん

※学部長賞特別賞受賞

アクリルの立方体に万華鏡のような模様を配し、内部の照明を動かすことで壁に映る影が動く仕掛け。万華鏡の中にいるような感覚に陥る、空間自体が作品といえるインスタレーション・アート。
「アクリル部分をどのような形状にすれば、空間内にきれに模様が映るのかを考えるため、模型も作成して考えました。絵が描きたいと思って入学しましたが、いろいろなことを学び、さまざまなジャンルに取り組む同級生に刺激を受けたことで、この卒業制作にたどり着いたのだと思います」。

リアルタイムの気象情報を音楽に変換

「Weather Music」 メディア・デザイン学科 秋山紹一さん

※学部長賞特別賞受賞

世界のリアルタイムな気象情報をピッチやテンポといったパラメーターに関係づけることで、音楽を生成する作品。PC上の世界地図から任意の地点を指定すると、その近辺の気象観測所からデータをダウンロードし、音楽が変化する。
「作曲法と同時にプログラミングなどの工学分野も学びたいと思ったのですが、そういう大学は多くはありません。玉川大学は芸術学部以外にも多くの学部があり、興味のある分野を幅広く学べたことが、自分にとってもプラスになったと感じています」。

紹介しただけでもジャンルが異なりますが、絵画からパフォーマンス、また古典的な技法から最新のテクノロジーを取り入れたものまで、実に多彩な作品が展示されていました。その中には秋山さんのように工学的な技術を用いた作品のほか、芸術作品や活動を通じて地域活性化や商業的効果を図るといった作品も。これらは芸術学部の理念である「芸術による社会貢献」や、玉川大学が現在取り組んでいるESTEAM教育に通じる部分でもあります。
このジャンルの幅広さ同様、芸術学部の4年生は、卒業後は社会のあらゆる分野に進んでいきます。芸術に関する素養を直接的・間接的に活かすだけでなく、プロジェクト型授業などで学んだビジネススキルや、アクティブ・ラーニングで身につけた能動的な姿勢などを活かして社会で活躍してくれることでしょう。今年の卒業プロジェクト展も、そんな期待を抱かせる内容でした。

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