先生たちに見守られ、凛と新たな一歩を踏み出す玉川学園卒業式

2020.03.26

2020年3月11日。まず参加者全員で東日本大震災の被災者への黙祷が捧げられてから、卒業式が始まりました。前日の雨も上がり、暖かく、きれいに晴れたこの日。新型コロナウイルス拡大防止のため3月2日の学校休校から約10日ぶりに会った生徒たちは、とても嬉しそうに再会を喜び、近況を話しあったり挨拶をしたり。そんな卒業生たちの門出を祝うかのように澄み切った青空が広がっていました。例年と違い、保護者や在校生は参列せず、オーケストラ演奏や在校生の歌のない、予防策を徹底しての開催となりましたが、12年生はとても凛々しく毅然と式に臨みました。
今年は、普通科クラス191名、プロアクティブ・ラーニングクラス13名、インターナショナルバカロレアクラス23名の合計227名が卒業を迎えました。University Concert Hall 2016は、12年生とそれを見守る先生やスタッフが集まり、国歌斉唱で幕を開けました。

まずは、小原芳明学園長から卒業生への祝辞が送られました。
「いつもなら7年生から11年生までの在校生、そして保護者も共に祝い、歌で始まり歌で終わる卒業式ですが、今年は休校要請により縮小した式になりました。それでも、この丘で学んできた日々を思い、各自が学問や芸術に取り組んだことを励みに進んでください。12年生は、恒例となっているモーツァルトのレクイエムという難曲も見事に歌い上げました。地道な努力を重ねて克服する経験は、これからの困難にも乗り越える自信になります。世界は一層の高度知識社会へと進んでいます。知識が増えるほど、知識不足を悟るでしょう。今日は、中等教育が終わったと共に、高等教育への旅立ちの日でもあります。創立者の説いた1画多い「夢」の字は、常に大きな夢を抱いて欲しいからです。夢があるから理想がある。その実現に向けて計画を立て、行動をしていって欲しい。リスクを恐れず、人生の開拓者になり、玉川っ子として難関に果敢に挑戦していってください」と言葉を送りました。

続いて卒業証書の授与が行われました。担任の先生から一人ひとりの名前が呼ばれると、「はいっ!」と元気な返事が会場に響き、胸を張って証書を受け取る生徒たち。この場には参加できなかった保護者や在校生、多くの人の支えを感じながら、卒業を迎えました。小原芳明学園長より壇上で卒業証書が授与されると、会場からは拍手が送られました。また、インターナショナルバカロレアクラスの最初には、英語で証書が読まれました。

学園長賞に選ばれた中山敬太さんが日本語で、インターナショナルバカロレアクラスのDPコースの小川礼華さんが英語でのスピーチをそれぞれ行いました。

小川さんは、アメリカの作家レイモンド・チャンドラーの小説にある言葉 “If I wasn’t hard, I wouldn’t be alive. If I couldn’t ever be gentle, I wouldn’t deserve to be alive.”(タフでなければ生きていけない。優しくなれなければ生きている資格がない)を引用し、インターナショナルバカロレアクラスで高いレベルの課題や困難に取り組み、乗り越えてきた日々を振り返りました。
「周囲のサポートのおかげで乗り越えることができました。12年前、玉川に入学した日に桜が咲いていました。母が『落ちる前の桜の花びらを捕まえられたら、幸運のしるしだよ』と教えてくれましたが、素晴らしい仲間や先生、経験を玉川で得ることができ、私にとってあの日の花びらは幸運の証だったようです」と締めくくりました。

中山さんは、学問で優秀な成績を収めただけでなく、課外活動にも積極的に参加してきました。こいのぼりカップの実行委員、サイエンスクラブでの研究活動やロボカップ、ワールドロボットサミットへの出場や入賞といった思い出を語り、こう締めくくりました。「12年間で多くのことを学び、経験しましたが、最も大切なのは仲間の存在でした。仲間がいたから賞を取ったり、様々な事に取り組めた。私たちはこの居心地の良い場所を離れ、別々の道を歩み始めます。しかし、私たちはどんな困難にあっても、悲観的にならず、微笑みを以って前向きに歩むことができる玉川っ子でい続けます」
最後にピアノの演奏とともに校歌を合唱し、これまで支えてくれた先生方に見守られながら卒業式が終わりました。

式の後には、玉川の卒業生組織である学友会よりスポーツや文化活動での活躍や社会的貢献をした中学生〜大学生に送られる学友会賞の授与が行われました。12年生からはVemuri Harshavardhan Vijayさんが選ばれ、舞台に上がり賞状と記念品が手渡されました。

まさに今も日本全体が様々な制限を強いられる状況ではありますが、今日の式典に凛とした姿で臨む12年生は、「困難の中にも微笑みを以って立ち向かう」まさに玉川っ子の姿を象徴する門出となりました。